“創カーショー”創価大左腕・鈴木勇が来秋ドラフト候補浮上、岸監督「正義を思い出した」

[ 2020年11月12日 22:38 ]

第16回関東地区大学野球選手権 決勝   創価大3―4桐蔭横浜大 ( 2020年11月12日    横浜 )

<創価大・桐蔭横浜大>カーショーをお手本にしたフォームの創価大・鈴木勇(撮影・柳内 遼平)
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 創価大の最速152キロ左腕・鈴木勇斗投手(3年)は桐蔭横浜大との関東地区大学野球選手権の決勝に先発し、4回4安打3失点。準々決勝から3連投の疲労もあり、直球は140キロ台中盤止まりだった。「真っすぐが走っていなかった。変化球でかわそうとしたが自分の力不足だった。4年生のために勝って終わりたかった」と肩を落とした。

 コロナ禍の1年を有終の美で飾ることはできなかったが、大リーグ・ドジャースのクレイトン・カーショー投手(32)を投球フォームのお手本にする「創カーショー」は初の大舞台で大きく飛躍した。

 準々決勝の国際武道大戦で1失点完投勝利を挙げると、準決勝の上武大戦は6回1死満塁から救援し、3回2/3を無安打無失点に封じる好リリーフ。自己最速を3キロ更新する152キロを計測するなど150キロ台を連発して9三振を奪った。快投に岸雅司監督は「(田中)正義を思い出した。圧巻だったね」と目を細め、スタンドで視察したプロスカウトも来秋のドラフト候補に挙げた。

 決勝の桐蔭横浜大戦は西武からドラフト1位指名された渡部健人内野手(4年)を2打数無安打に封じた。2回の第1打席は内角への144キロ直球で見逃し三振を奪い「プロ野球選手と意識していた。自分のボールを試してみたかった。真っすぐで勝負できたことは今後の自信になる」と胸を張った。

 関東地区大学野球選手権は、毎年上位2校が明治神宮大会に出場。同大会はコロナ禍で中止が決定し出場はかなわなかったが、鈴木は「いつもと違うマウンドだった。(大会の)3日間で課題もプラスも沢山出た。疲労がたまった時でも打たれないように変化球を磨いていきたい。レベルアップしてハマスタに戻りたい」と成長の糧とする。岸監督も「鈴木の投手としてのレベルが上がった。選手のレベルを上げてくれる大会だね」と振り返った。

 ◆鈴木 勇斗(すずき・ゆうと)2000年3月17日生まれ、鹿児島県出身の20歳。小4で野球を始める。日吉中では硬式の串木野黒潮でプレー。鹿屋中央では甲子園経験なし。創価大では2年秋からベンチ入り。50メートル6秒5。遠投100メートル。1メートル72、78キロ。左投げ、左打ち。

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