ペナントを大きく左右する交流戦 清宮、村上は要警戒の「新戦力」

[ 2019年6月2日 09:30 ]

<オ・日> 8回、日本ハム・清宮の第四打席は二塁打を放つ (撮影・後藤 大輝)
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 プロ野球は今月4日に交流戦が開幕する。05年にスタートし、今年で15回目。同一リーグ球団同士の「つぶし合い」がない分、各リーグのゲーム差が開きやすい。交流戦をいい形で乗り切ることが、リーグ制覇への近道になる。

 過去14シーズン、交流戦の勝率5割未満でリーグ優勝を果たしたのは28チーム中、4チームだけ。06年の日本ハム(・472)、10年の中日(・458)、15年のヤクルト(・471)、18年の広島(・389)だ。日本一となると、06年の日本ハムしか達成していない。この唯一の例外にしても、36試合で17勝19敗と、借金は2にとどめた。

 私は02~06年に日本ハムを担当。05年、当時のトレイ・ヒルマン監督は交流戦について「136試合のうちの36試合。特別に意識することはない」と普段通りを強調して臨んだ結果、12勝22敗2引き分けと10の借金をつくった。シーズンの最終順位は5位。球団スタッフが「やはり、交流戦の対策を講じないといけませんね」と漏らしたのを覚えている。その反省が翌年に生きたといえる。

 リーグ戦では対戦しない相手のデータ分析、DH制の有無による用兵のシミュレーションなど、準備の積み重ねが差を生む。新たな戦力として情報収集が必要なのは、ルーキーや新外国人だけではない。プロ2年目でも日本ハムの清宮、ヤクルトの村上は、いずれも昨季の交流戦に出場しておらず、相手のリーグにとっては「新戦力」。あるセ・リーグ球団のスコアラーは「やはり長打力のある選手は特別な警戒が必要。一発で試合の流れを変える」と語った。

 対策を練るにあたっては分析班の腕の見せどころだ。キャリア10年以上の同スコアラーは「例えば“○○選手は□□選手と比べて内角に弱い”などと、同じリーグで似たタイプの打者をあてはめた上で、我々にとってのプラス要素を伝える」と手法の一部を明かし、「“このコースは強い”と投手へのマイナス要素を強調したり、情報自体が多すぎたりするのは良くない」と話した。

 今年はこの期間でどのチームが笑い、泣くか。ちなみに昨季交流戦で優勝したのはヤクルトで、2位はオリックス。いずれも現在、リーグ最下位に低迷中だが、仕切り直しの契機として、混戦のペナントレースを演出してほしい。 (記者コラム・大林 幹雄)

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