マー君 開幕2連勝逃すも7回途中1失点「いい集中力で投げられた」

[ 2019年4月4日 02:30 ]

ア・リーグ   ヤンキース1―3タイガース ( 2019年4月2日    ニューヨーク )

<ヤンキース・タイガース>4回、強烈な投ゴロをさばき併殺に仕留める田中
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 ヤンキースの田中将大投手(30)は2日(日本時間3日)、タイガース戦に先発し、6回2/3を8安打1失点、7奪三振と好投した。打線の援護がなく同点のまま降板し、チームはその後に勝ち越されて敗戦。自身初の開幕2戦2勝は逃したが、先発としての役割は果たした。悔しさは胸にしまい、手応えはより深まった。

 田中らしい粘りが随所に出た。真骨頂は1―0の4回だ。先頭から中越え二塁打と左前打で無死一、三塁に。内野ゴロや外野フライでも同点とされるピンチだ。ここでスチュワートをスライダーで浅い左飛、ピーターソンも初球スライダーで投ゴロ併殺に料理。無失点で乗り切った。

 「粘り強くピンチでもいい集中力で投げられた。一番大事なのはマウンドに立ち続け、前回、今回みたいな投球をずっとやること」

 6回に一塁ベースに当たって跳ねる不運な二塁打をきっかけに、同点とされた。それでも6回2/3を8安打1失点。打者3巡目を投げ終えた時点で交代を告げられた。自身4度目で初となる開幕戦白星に続く2戦2勝はならなかったが、試合を支配してつくったのは紛れもなく田中だった。

 宝刀スプリットが安定感を欠いた。もう一枚の懐刀スライダーを中心に組み立てた。87球中、34%の30球がスライダー。4回にスチュワートを追い込むために3度首を振って投じたナックルカーブや、カットボールなど、キャンプでテーマとした球種を駆使し、軸球のスライダーを生かす伏線とした。「体の状態や球のよしあしは、その日投げてみないと分からない」。スプリットに頼れない中、手札の多さが光った。

 まだ2試合、12回1/3ながら防御率1・46。いまだ無四球には「四球を出していいところは、出していい。無理にストライクを投げて長打を食らう方が良くない。日本ではそれで良かったけど、こっちではそうじゃない」。卓越した制球に自信あるからこその言葉が、貫禄を漂わせた。 (後藤 茂樹)

 ▼ヤンキースアーロン・ブーン監督 マサ(田中)の投球は素晴らしかった。アダム(中継ぎの柱オッタビノ)に交代するまで長いイニングを投げてくれた。

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2019年4月4日のニュース