東邦・森田監督、77年夏準V主将 腎臓移植手術も乗り越え悲願の頂点「肩の荷下りた」

[ 2019年4月4日 05:30 ]

第91回選抜高校野球大会決勝   東邦6―0習志野 ( 2019年4月3日    甲子園 )

<東邦・習志野>胴上げされる森田監督(撮影・成瀬 徹) 
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 東邦の森田泰弘監督は「正直言って、肩の荷が下りました。たくさんの方から応援され果報者だと思います」と優勝をかみしめた。

 平成元年の優勝はコーチとしてネット裏から見届けた。大会前に「平成最後も絶対に優勝する」と公言。東邦の主将として臨んだ77年夏の甲子園は決勝の東洋大姫路戦で「4番・三塁」で出場して2安打したが準優勝止まり。きょう4日の60歳の誕生日を翌日に控え、忘れられない一日となった。

 昨年12月、腎不全のため身内から提供された腎臓を移植する手術を受けた。医師の見解は今年の2月か3月の手術だったが「3月に甲子園が始まるから」と早期手術に踏み切った。約40日間の入院中は、哲学の本などを読んだが「慣れないのか、凄く肩が凝るんです」。気がつけば差し入れられた昨年の明治神宮大会のビデオを見て、野球雑誌を読んだ。

 2月の現場復帰後も、毎日2回の免疫抑制剤は欠かせない。感染症にかかるリスクを考慮し、日本高野連は特例でマスク着用での指揮も認めたが「あそこ(ベンチ)に立つ以上、そんな姿を生徒に見せたくない」と試合中は一切着けなかった。
 今年度で定年を迎えるため、来春のセンバツが最後の指揮となる予定だ。

 「平成最後の甲子園を制したので、令和元年の甲子園で優勝して春夏連覇したい」

 選手時代にあと一歩届かなかった夏の日本一へ動きだす。

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