4番・大山は外さん!阪神・矢野監督「乗り越えていかなあかん」

[ 2019年4月4日 08:23 ]

セ・リーグ   阪神3―6巨人 ( 2019年4月3日    東京D )

無安打に終わった大山は、長嶋茂雄氏の写真の前を通ってひきあげる(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 阪神は3日の巨人戦で3連敗を喫し、今季初めて勝率5割を切った。開幕から4番に座る大山悠輔内野手(24)は8回の反撃機で空振り三振に倒れるなど4打席凡退。打率1割台に沈み、特に得点圏では打率・000で結果が出ない。新人の木浪を開幕5戦目で初めて先発から外した矢野燿大監督(50)は大山に関して「明日(4日)動かすことはないと思う」と奮起を促した。

 2夜連続の完敗だった。敵地で迎えた宿敵との第2ラウンド。3回に先発の青柳が丸に3ランを浴びると、続く岡本にもバックスクリーン右へ放り込まれた。開幕から低空飛行を続ける打線を考えれば、3回の4失点はあまりにも重かった。屈辱の3連敗にあって、矢野監督の頭を悩ます一つが4番・大山の現状だろう。状態を問われると、苦り切った表情を浮かべた。

 「誰がどう見てもね、そういうふうにも見えちゃう部分はもちろんあると思う。まあまあ、でも、乗り越えていかなあかん部分やと思うし。前向いてやっていくしか、うん、ないと思うね」

 近本と糸井の適時打で3点を奪った8回は後続の2死一、三塁の絶好機で空振り三振。反撃ムードは一気にしぼんだ。開幕から5試合の得点圏は7打席で5打数無安打1死球1犠飛。得点圏打率・000と極度の不振にあえぐ。開幕遊撃の座を勝ち取った新人の木浪は5戦目にして初めて先発から外しても、中心に据える4番に関しては話が別だ。打順変更への問いかけに首を横に振った。

 「まあ、明日(4日)動かすことはないと思う、うん。まあまあ。でも、これは一日一日いろんな状況も、いろんなことも変わっていく中で、それはねえ、どうなるかはまだ分からんけど」

 生え抜き選手が開幕4番を務めたのは03年の浜中(1軍打撃コーチ)以来。その重圧を知る同コーチは当事者の心中を察した。「前向きにやっていくしかない。(修正点は)もう話しているから」。清水ヘッドコーチも「重圧の中で打ってもらわないといけない選手。(4番起用は)そこを乗り切ってほしいという監督のメッセージだと思うから。本人の顔つきを見ていると、なんとかしたいという思いは強い」と期待を寄せた。

 開幕から5試合連続の1桁安打。開幕からの1桁安打は63、91年の7試合が2リーグ制での球団ワーストだ。忍び寄る不名誉な記録はいますぐ断ち切りたい。4番の爆発なくして猛虎の浮上はありえない。(吉仲 博幸)

○…阪神は目下両リーグ最少の29安打。3日の巨人戦も9安打に終わり、2桁安打がないのはヤクルトと2チームだけ。阪神の開幕から5試合で2桁安打なしは、2リーグ制以降の球団ワーストを記録した91年の7試合以来28年ぶり。1リーグ時代を含めた最長は42年の16試合がある。

○…大山は4回1死一、三塁と8回2死一、三塁の得点機で凡退し、今季得点圏では7打席で5打数無安打1犠飛1死球の打点1、打率・000。6番を任された昨季も開幕から得点圏16打席連続無安打を経験し、2年続けて好機でなかなか安打が出ない。ただし、今季はビシエド(中)、井上(ロ)、吉田正(オ)も得点圏打率・000で、他にも苦しむ4番がいる。

続きを表示

2019年4月4日のニュース