橋下徹氏 ロシア侵攻で持論「西側諸国の指導者にNATOでプーチンと一緒の場で話をしろと言うこと」

[ 2022年3月24日 10:40 ]

橋下徹氏
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 元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(52)が24日、フジテレビの情報番組「めざまし8(エイト)」(月~金曜前8・00)に出演。ロシアからの軍事侵攻を受けているウクライナのゼレンスキー大統領が23日午後6時すぎ、日本の国会でオンラインを通じて演説を行ったことに言及した。

 ゼレンスキー大統領は、ロシアを厳しく非難するとともに、日本の支援に感謝。対ロ経済制裁の在り方も高く評価した。戦禍で荒廃した国土を憂える思いが強く、復興を成し遂げた戦後日本の姿をイメージしてか「発展の歴史が著しい」とも指摘、日本の協力への期待感もにじませた。国会で海外の要人がオンラインで演説するのは初めてだった。

 橋下氏は「僕はですね、ゼレンスキー大統領の演説が、日本国民の心に染み渡ってですね、ウクライナのためならわれわれの生活が多少不便に、何か負担になっても構わないという気持ちになった演説であれば、政治家の演説としては大成功だと思うんですが、ただ、じゃあ日本が何ができるのかですよ」と指摘。そして「僕ねえ、この演説を聞いてね、感動したとか感銘したとかね、その感動っていうことで終わらせてはいけないと思うし、むしろ今の段階ではそういう状況ではないと思うんですよ。今の国会議員がみんなスタンディングオベーションしてますけど、演劇を見ているようなそんな感覚で、いろんな専門家もいろんな言葉を引いて“これは素晴らしい”“これは感動した”っていう感想がものすごく出てくるんですけど、いやいやそうじゃなくて今、毎日毎日、一般市民が亡くなっているんですよ。戦争中なんですよ」と続けた。

 「じゃあわれわれ何ができるのか。わが日本国はねえ、いろんな制限があって、いろいろやってますけれども本当にウクライナが必要なことってことが十分にできない。そしてですよ、国会議員があれだけ拍手しておきながら、報道によれば、例えば日本の水産物の取り引きにおいてはロシアの取り引きを継続するとか、それからエネルギーについても事業を継続するとか、いろんな国内事業があるにせよ、そういう状況もあるんで僕はまずウクライナの皆さんに、ゼレンスキー大統領にごめんなさいと、十分なことができないでごめんなさい、自国の経済のことを考えてロシアとの取り引きを継続させている部分があってごめんなさいと。しかも西側諸国が本当にウクライナの状況を打破させようと思うんだったら、それなりの武器を、強力な武器を提供しなければならないのに、ロシアとの戦争を避けるためにそれもできませんと」と自身の見方を述べた。

 そのうえで「じゃあ僕らができること何かと言えば、これは繰り返し言ってますけれども、いろいろ賛否両論ありますけれども、やっぱりNATOとロシアが話をしながら、ウクライナの安全を守るために、欧州の安全保障の協議をしなきゃいけないのに、NATOも出てこないんですよ」とし、「尾木(直樹)さんはG20でロシアを排除するのはよくないとおっしゃってましたけど、僕もその考えです。排除じゃなくて、まずテーブルについて、口げんかでも何でもいいから、とにかく何なんだということを面と向かってやるような場を設けることが政治なのに今、西側諸国はそれができていない。だから僕らがやれることは、西側諸国の指導者にまずNATOでプーチンと一緒に場に出て、話をしろと言うことが、一番重要な僕らがやれることなのかなと思うんです」と自身の考えを述べた。

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2022年3月24日のニュース