球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

野球X音楽 19年球宴は斬新“ギターロゴ”

[ 2018年8月12日 05:30 ]

 インディアンスが来季オールスター戦のロゴを発表した。イ軍にとって、22年ぶりの球宴ホスト役、プログレッシブ・フィールド開場25周年も重なり、張り切って1年間のPRのスタートだ。

 7日に披露されたロゴがユニークだった。MLBがホスト球団と相談してデザインを作成するのだが、本拠地都市の特徴ある建物をあしらい、オールスターの文字とMLBロゴを組み合わせる定番が一変した。白いギターの縁をボールの縫い糸を模した赤い線で囲み、「オールスターゲーム」の赤い大文字、青のMLBロゴがしゃれたアクセント。まるでロックコンサートの図柄なのだ。

 28年間球宴ロゴに携わってきたMLB職員は「イ軍は球団とともにある街の文化を伝えたい、と希望した。クリーブランド市はロックンロールの“誕生の地”。野球と音楽が融合した街なのをデザイン化した」という。1950年代、地元放送局のDJが黒人たちの間ではやり始めた軽快な音楽を「ロックンロール」と名付けて流した。それが全米に広まり、さまざまな人種の人たちに愛される国の文化の一つとなった。「野球と同様に」。市にはロックンロール名誉の殿堂があり、そのDJは演奏したり歌ったりしないただ一人の殿堂入りメンバーになった。

 イ軍はギターの球宴ロゴに喜んだ。イ軍はチームロゴで問題を抱える。47年から使い続けてきたインディアンを漫画化した「ワフー族長」のロゴが先住民団体から「差別的」と問題視され10年以上抗議が続く。球団は来季から帽子、ユニホームの「ワフー族長」ロゴを外し、徐々に退場させていく計画。ユニークな球宴ロゴをきっかけに、新球団ロゴ作成に動くかもしれない、と一部メディアは伝えている。 (野次馬)

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