西武「中堅から逆方向」の徹底実った外崎の決勝二ゴロ　日本ハムの右キラー・鈴木を攻略

パ・リーグ   西武3－1日本ハム （ 2023年5月3日    ベルーナD ）

＜西・日＞5回、右打ちで三走の生還を呼ぶ外崎（撮影・白鳥　佳樹）
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　打者は投手寄りのポイントで、思い切りバットを振り抜きたいもの。この日の西武打線は球を引きつけ、「中堅から逆方向」へ打ち返した。右打者に今季31打数無安打で防御率0.00だった鈴木に対し、泥くさく徹底した戦法だ。

　嶋打撃コーチが「地味かもしれないが大事。凡打でも1点が取れる」と評価したのは1―1の5回1死二、三塁だ。右打者・外崎が逆方向への二ゴロを放ち、三塁走者が決勝のホームを踏んだ。
　鈴木は左足を上げるタイミングを変え、下手から浮き上がる80～120キロ台の遅球を投げ込む。直前の3球のファウルも全て右方向。最後は108キロのスライダーを呼び込み、二塁へゴロを転がした。引っかけて三ゴロになりやすい遅球に対し、手首を返さずにスイング。内野は前進守備。一、三塁は特に前に出ていただけに、三塁ゴロなら本塁憤死の可能性が高かった。

　「あそこは食らいついていけた」と外崎。初回にも右前打を放っていた男が、安打よりも価値のある二ゴロを放った。（神田　佑）