メッツのシャーザーがピッチコムは「反則にすべき」と持論 ヤンキース戦で初使用

[ 2022年7月29日 07:02 ]

ヤンキース戦に登板したメッツのマックス・シャーザー(AP)
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 メッツのマックス・シャーザー投手が27日(日本時間28日)のヤンキース戦で初めてピッチコム(サイン伝達用の電子機器)を使用したが、試合後「使用は反則にすべき」と持論を述べた。ニューヨークポスト紙が伝えた。

 使用したのは捕手に試して欲しいと頼まれたからで7回無失点の好投だったが、「このゲームに相応しくない」と言い切った。「機能するし、投手の助けになるかと尋ねられればその通りだが、使用は反則にすべき。このゲームに残すべきではない」。

 ピッチコムはサイン盗みを取り締まるために導入された。だが38歳のベテラン投手シャーザーにとっては、伝統的な手や指を使ったサイン伝達はゲームの一部で、失くすべきではないと主張する。「私自身、サインを盗まれないよう、複雑なシステムを使いこなしてきて、そのことにプライドを持っていた。他の投手より有利に立てていた部分だった。今回テクノロジーを導入したことで、誰も二塁走者にサインを盗まれる心配がなくなった。複雑なシステムを使いこなす意味がない。しかしながらサインを盗むのも野球というゲームの一部だ。ピッチコムでゲームはクリーンになるかもしれないが、野球というゲームの中の一部分を失くしてしまうのも確か」と説く。

 27日の試合、シャーザーはピッチコムを使用したが、捕手は手と指でもサインを送っていた。シャーザーは反則にすべきと言ったが、彼自身が再び使用する可能性は否定しなかった。「これからも考え続ける、かもしれない」と話している。

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2022年7月29日のニュース