下関国際、8回打者13人7点の集中打で4年ぶり頂点 目標の聖地8強超えへ山下主将「チーム全員で戦う」

[ 2022年7月29日 06:00 ]

第104回全国高校野球選手権山口大会決勝   下関国際10-4宇部工 ( 2022年7月28日    西京きずな )

<宇部工・下関国際>歓喜の下関国際ナイン
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 下関国際が見事な集中打で4年ぶりの頂点をつかんだ。5回までは両チーム無得点の投手戦。6回に試合が動いた。下関国際が先制。ここから一転して点の取り合いになった。

 1点を追う8回に8番で主将の山下世虎(せとら・3年)の中犠飛で同点。なお2死満塁と攻め立て2番の松本が右中間へ走者一掃の決勝三塁打を放った。「自分がここで打って、楽にさせてあげようと思っていました」とベンチに向けてガッツポーズ。打者13人で7点を挙げ試合を決めた。

 2度、宇部工に勝ち越しを許したが、「9回に4点を追う」など試合場面を設定した練習と、多いときは1日に2000スイングを振り込んだ成果を決勝で見せた。

 改革も実った。坂原秀尚監督は「チームの原点」として昨秋の中国大会準々決勝で広陵に0―3で敗れた試合を挙げた。「何かを変えなければ、という思いがあった」と午前5時からの朝練を廃止し、部員の睡眠時間に充てた。夕食後は外部からトレーナーを招いてウエートトレーニングに力を入れた。背番号1の左腕・古賀康誠(3年)と、決勝戦では4失点されながら完投した背番号6の仲井慎(しん・3年)は、球速が以前より約10キロ増えて140キロ台を叩き出すなど、効果があったという。

 18年の甲子園ベスト8にあこがれて入ってきた世代は、それを超える成績が目標。山下主将は「下関国際らしい終盤の粘りであったり、つながりをもってチーム全員で戦います」と意気込んだ。(杉浦 友樹)

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2022年7月29日のニュース