ヤクルト、山田弾で堅首! 金メダル思い出の地・ハマスタで54日ぶり 6連勝は高津政権で初

[ 2021年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト4ー2DeNA ( 2021年9月23日    横浜 )

<D・ヤ>8回、29号ソロを放ちガッツポーズをする山田(撮影・島崎 忠彦)
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 ヤクルトは23日、DeNAを4―2で下し、3年ぶりの6連勝で首位を守った。山田哲人内野手(29)が8回に左翼席へ29号ソロ。6試合ぶりの待望の一発でトドメを刺した。横浜スタジアムは東京五輪で金メダルを獲得した思い出の球場。大会MVPも受賞した打棒を発揮し、2年ぶり5度目の30本塁打に王手をかけた。

 東京五輪が開催された横浜スタジアム。敵地であっても、山田には金メダルをかけた思い出の球場だ。横浜の夜空にアーチを描いた。侍ジャパンで放って以来54日ぶりだった。

 「先制した後になかなか追加点を取れていなくて1点返されたところで、すぐに取り返せたのはチームにとって凄く大きい」。3―1の8回。砂田の140キロ直球を振り抜き、左翼ポール際の中段席に29号ソロを叩き込んだ。10連戦の7試合目。前日は高津監督から休養を与えられ、代打での出場だった。疲れを取り除き、豪快な一発でダメを押した。

 東京五輪では7月31日のメキシコ戦で左翼席へチーム1号となる3ランを放ち、日本に勢いをもたらした。今度はヤクルトを6年ぶりのリーグ優勝へ加速させる一撃である。一流選手が集まった侍ジャパン。短期間でチームの和ができるのかという懸念はあったが、違った。「一人一人が状況判断して今やるべきことをしっかり分かっていた。カバーのし合い。これがチームだなと。これはスワローズでも必要なことだなと感じた」。再確認して後半戦に突入した。

 助け合い。それは、前日に今季初めて首位に立ったヤクルトにも浸透していた。試合前の円陣。今季初めて投手陣も集まり、ベテランの嶋が「チーム全員で苦しい試合もあるけれど、助け合っていこう!」と鼓舞した。ラストスパートへ、気持ちを一つにした。

 今季のDeNA戦は14勝4敗2分け。得意の相手との3連戦で白星を3つ並べ、3年ぶりの6連勝だ。2年目の高津政権では初で、貯金を11年以来10年ぶりの15に増やした。3つの引き分けを挟んで9試合敗戦がなく、高津監督は「みんなが全力で勝ちに向かって、各選手がそれぞれ頑張っている証拠、結果」と誇らしげだ。山田は五輪後に指揮官からシャンパンを贈られた。次はリーグ優勝で勝利の美酒を味わう。(青森 正宣)

 ▽山田の東京五輪 全5試合に出場し、20打数7安打で打率.350。チーム最多の7打点をマークした。1次リーグ2戦目のメキシコ戦でチーム初本塁打となる3ランを放つなど4打点。準決勝の韓国戦でも同点の8回2死満塁から左翼フェンスを直撃する決勝の3点二塁打を放った。

 米国との決勝でも2安打を放ち、公開競技だった84年ロサンゼルス五輪以来、正式種目では初の金メダルに貢献。最優秀選手に輝いた。

 《5度目30号に王手》山田(ヤ)が今季29号本塁打。19年以来2年ぶり5度目のシーズン30本塁打にあと1本と迫った。ヤクルトの年間30本塁打以上最多記録はバレンティンの8度。日本人最多は88~92年の池山隆寛の5度となっているが、山田は並ぶことができるか。

 《マジック点灯最短28日》自力Vの可能性が残るヤクルト、巨人が勝ち、阪神が引き分けたためヤクルトの優勝へのマジック点灯は最短で28日となった。24日からヤクルトが4連勝し、巨人が阪神との3連戦で2勝1敗、さらに28日に巨人が中日に、阪神が広島に敗れるとM20が出るがどうか。

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