巨人・中田 おかんに感謝の復活のろし弾 故郷・広島で54打席ぶり2号

[ 2021年9月24日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5-0広島 ( 2021年9月23日    マツダ )

<広・巨>2回2死一塁、先制2ランを放ち、ナインに迎えられ笑顔の中田(撮影・光山 貴大)
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 おかんにささげる感謝弾――。巨人の中田翔内野手(32)が23日、広島戦に「7番・一塁」で出場し、2回に左中間へ、決勝の先制2号2ランを放った。1軍再昇格後3試合目での初安打が、8月22日のDeNA戦以来、54打席ぶりとなる待望の一発。打撃不振に苦しんだ32歳が、地元・広島で復活のノロシを上げた。

 不動の4番だった日本ハム時代。中田には勝てなければ自分の責任という自覚があった。だからこう言った。

 「チームの足を引っ張ってしまっていた。こうやって結果として出た上に、勝てたのは凄く良かった」。打撃不振で2軍落ち。再昇格後も2試合続けて打てなかった。2回2死一塁。玉村の143キロ直球を捉えた打球は左中間2階席に達した。特大の先制2ランを放ち、感慨に浸るように、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 おかんへの感謝の思いを伝える一発でもあった。日本ハムで同僚選手への暴力行為で出場停止となり、無償トレードで巨人へ移籍した。野球以外で過ちを犯し、プロ入り時に「日本一のおかんにしたい」と誓った母・香織さんに余計な心配をかけた。中田は感謝する。「東京の方で手伝ってくれている」。おかんはチャンスを与えられた息子のために地元・広島を離れ、住まいを整えてくれている。野球に集中させるためだ。目の前でアーチを見せられなくても、地元で勇姿を見せ、安心してくれたはずだ。

 「結果も出しもせんで、つまらんこと言うな」。おかんにはそう言われ続けた。だから分かっている。野球選手はグラウンドで結果を残すことでしか恩返しはできないと。2軍調整中は黙々とバットを振った。阿部2軍監督から「守備はいいからバッティングをしっかりやろう」と連日、マンツーマンで指導を受けた。フリー打撃後は決まってティー打撃、ロングティー。ユニホームは汗でビショビショだった。フォームも改造した。グリップを胸から離し、打ちにいく際に手首を立てるイメージで最短距離で振りにいく。だから速球に対応できた。

 「結果はもちろん、それ以上に自分らしく打席に立てるように努力をしていきたい」。マツダスタジアムでは3月のオープン戦で、おかんの前で打って以来、公式戦では5本目だ。打率・308と好相性の地元で活躍し、9月初の連勝に導いた。

 24日から本拠・東京ドームで優勝を争う阪神と3連戦。「足を引っ張らないように頑張ってきたい」。謙虚な言葉に隠されているのは、バットで貢献するという強い意志だ。(小野寺 大)

 ≪日本人初同一シーズン2球団V弾≫中田(巨)が2回、決勝の2号先制2ラン。今季中田のV弾は日本ハム在籍時の4月17日楽天戦に次いで2本目で、巨人移籍後は初。同一シーズンに2球団で本塁打した打者は中田を含め8人。うち2球団でV弾を放ったのは19年モヤ(中=1本、オ=1本)に次ぎ史上2人目で日本選手では初だ。これでマツダでは通算18試合に出場し65打数20安打(打率.308)、5本塁打、22打点と相性がいい。

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