ソフトB マルティネスで3連勝CS2差 省エネ94球三塁踏ませず7回零封 2カ月ぶり星で鷹トップ8勝

[ 2021年9月24日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5ー0ロッテ ( 2021年9月23日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ21>走者は出すも後続を断つマルティネス(撮影・長久保 豊)
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 ソフトバンクは24日、首位ロッテを完封リレーで下し3連勝を飾った。ニック・マルティネス投手(31)が7回5安打無失点の好投でチームトップの8勝目。後半戦は打線の援護に恵まれなかったが、今季17試合の先発で16度目のクオリティースタート(QS=6回以上、自責3以下)を決め、2カ月半ぶりの白星を手にした。3位楽天とは2ゲーム差に接近。連勝街道で、まずクライマックスシリーズ圏内に突き進む。

 移籍後初登板となったZOZOマリンのマウンドを、マルティネスは8回から板東に託した。今季10度目の完封リレーをベンチで見届けると、砂鉄のように伸びたワイルドなヒゲを触りながら単独でのヒーローインタビューで笑った。

 「チームにとっていい勝ち方だったし、いい1勝になった。相手はいいチーム。ミスが代償となるので、一球一球に魂を込めて、とにかく強気に攻めた。甲斐のリード、仲間の力があってこそ」

 味方に感謝し、相手に敬意を払う男が、三塁を踏ませず7回5安打零封で後半戦初勝利となる8勝目。7月10日オリックス戦以来75日ぶりにチーム最多となる白星を手にした。

 2回に野手陣が3点のプレゼント。あとは淡々と首位チームの打線を手玉に取った。最大のピンチは5回。単打と四球で出塁を許し、無死一、二塁で荻野からの上位打線。荻野を外角チェンジアップで二飛とすると藤原をカットボールで二直、中村奨を内角低めチェンジアップで三ゴロに斬った。

 94球の省エネ投法。これで今季17試合に登板し、16度のクオリティースタート(6回以上自責3以下)。先発として申し分ない安定感に、工藤監督も賛辞を続けた。「マルちゃんは、さすがですよ。どんなときもアグレッシブに投球して、常にコミュニケーションを取る。研究熱心で向上心があるからこそ、安定する」とうなずいた。

 千賀、マルティネスで6カードぶりの勝ち越しに成功。打線も3試合連続2桁安打と好調で3連勝につながった。さらに7差こそあるが、今季の対ロッテ戦も9勝9敗3分けと五分に戻し、借金も1になった。指揮官の手応えも増す。「一番てっぺんを目指して、まだまだ全然いける。もうこれ以上、体が動かないというまで頑張っていけたら」。残り25試合。秋分の日から、王者の勢いに拍車がかかっている。(井上 満夫)

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