片岡篤史氏 崩れず打てる阪神・中野の球際対応力

[ 2021年5月5日 05:45 ]

セ・リーグ   阪神11ー5ヤクルト ( 2021年5月4日    神宮 )

<ヤ・神(6)> 6回2死一塁、中野は左前打を放つ(撮影・大森 寛明)
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 【片岡篤史 視点】阪神・中野には大きな欠点がないので、どういうボールにも対応できる。本塁打もさることながら、その2球前にも左投手のインハイを引っ張ってファウルにしていた。右サイドが崩れないから全く開くことはないし、ヘッドが下がることもない。同じように左投手のアウトコースに対しても体が流れることがないから、逆方向にもしっかりと打てる。6回の左前打はその象徴で、だからこそ、これだけの数字を残せているのだろう。

 木浪の状態が上がってこなかったところで、中野は結果を残し続けてポジションを奪い取った。遊撃では山本もアピールに成功していたことを思えば、投手陣や外国人争いも含めて本当に層が厚くなったと思う。

 最後は大味な試合になってしまったが、試合のポイントは陽川の同点2点打だった。4月28日のナゴヤドームでも代打で初球カーブを中前打したが、準備がしっかりとできている。2日のスタメンでは結果を残せなかったが、すぐに取り返せたのも素晴らしかった。

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