IOCバッハ会長がワリエワを叱責したコーチを批判「こんなにも冷たい態度を取れるのか」

[ 2022年2月18日 12:38 ]

女子フリー、演技を終え涙するワリエワ(中央)。左がエテリ・トゥトベリゼ・コーチ(撮影・小海途 良幹)
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 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が18日、北京市内のメインメディアセンターで、北京冬季五輪開幕後初の記者会見を開いた。

 バッハ会長は昨年12月のドーピング違反が発覚しながら五輪出場が認められたフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(15、ロシア・オリンピック委員会=ROC)についても言及。ワリエワはSPで1位に立ちながら、フリーではジャンプで多くのミスを犯して4位に終わったが、「悲しいこともあった。ワリエワのことだ。さまざまな議論がなされた。昨日、私もテレビでパフォーマンスを見たが、大きな動揺を覚えた。演技をする上で、どんな重圧がかかっていたか。私が想像できないプレッシャー。15歳の女の子がリンクの中で苦しんでいた。本当なら、リンクを離れたいと思っていたはずだ」と心中を思いやった。

 ワリエワは演技を終えると、指導するエテリ・トゥトベリゼ・コーチから「なぜ諦めたの?説明しなさい」と叱責された姿がテレビインタビューで映し出された。バッハ会長は「一見すると、冷ややかな対応があった。彼女を慰めたり、助けようとする行動ではなく、冷ややかな雰囲気を感じた。ボディーランゲージも彼女を拒絶するようだった。こんなにも冷たい態度を取れるのかと考えた」と批判。「(銀メダルに終わった)トルソワに対する待遇に関しても今日読んだが、昨晩の印象は間違ってなかったと思った」とし、「カミラ(ワリエワ)の過去に起きたこと、今、将来に関しても安心感を持てない。未成年のアスリートをどう扱うべきか、15歳にどう対応するか。これだけのプレッッシャーの下で、彼女をサポートしてくれる人たちがいることを願う。私には祈ることしかできないが、正しく解決されることを願う」と話した。

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2022年2月18日のニュース