陵侑6勝で葛西に並んだ!自身初3連勝 船木以来の総合V前進

[ 2019年1月3日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ男子第9戦 ( 2019年1月1日    ドイツ・ガルミッシュ・パルテンキルヘン )

自身初の3連勝を飾った小林陵
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 伝統のジャンプ週間第2戦を兼ねた個人第9戦(ヒルサイズ=HS142メートル)が行われ、22歳の小林陵侑(土屋ホーム)が合計266・6点で自身初の3連勝を飾った。1回目に136・5メートルで首位に立ち、2回目は133メートルでリードを守った。ジャンプ週間2連勝で97〜98年シーズンの船木和喜(フィット)以来日本勢2人目の総合優勝に前進した。小林潤志郎は5位、伊東大貴は12位、佐藤幸椰(以上雪印メグミルク)は17位、中村直幹(東海大)は26位。46歳の葛西は1対1の対戦形式で争った1回目で伊東に敗れ、32位だった。

 破竹の快進撃が続く。小林陵は不利な追い風の難条件を克服し、ジャンプ週間2連勝。所属する土屋ホームで監督を兼ねる葛西と並び日本勢ではシーズン最多の6勝目を挙げ「出来過ぎ。うれしい」と笑った。

 1回目、宮平ヘッドコーチは追い風でもためらわずにスタートの合図を送った。「普通なら嫌だなと思うが、頭一つ抜けている。それだけ陵侑の状況がいい」と確固たる自信があった。136・5メートルと十分な飛距離でトップに立った。

 同じく後ろから風が吹いた2回目は踏み切りのタイミングがやや早く、持ち前の高さのあるジャンプではなかったが、133メートルまで粘った。「集中していいジャンプができた」と小林陵。2回ともいい風に当たったアイゼンビヒラーに飛距離と飛型点で劣ったが、より難しい条件で飛んだことによって計8・2点の加点を受け、競り勝った。

 岩手・盛岡中央高時代にスカウトした葛西は「飛び方が(W杯男子最多53勝の)シュリーレンツァウアー(オーストリア)に似ている」と当時から大器とみていた。入社4年目で開花した教え子に「誰も抜けないような記録をつくってほしい」。シーズン15勝というP・プレブツ(スロベニア)の記録更新に期待を寄せるほど、今の小林陵には勢いがある。

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2019年1月3日のニュース