榊原郁恵 こみ上げる後悔…夢でも会いたい 夫・渡辺徹さんお別れの会 87年に結婚式“思い出の場所”で

[ 2023年3月29日 04:45 ]

渡辺徹さんのお別れの会で、祭壇を前にポーズをとる榊原郁恵(右)と渡辺裕太
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 昨年11月28日に61歳で死去した俳優でタレントの渡辺徹さんのお別れの会が28日、グランドプリンスホテル新高輪で行われた。1987年に結婚式を挙げた思い出の地で、妻で歌手の榊原郁恵(63)は涙をこらえながら、長男の裕太(33)とともにあいさつした。明るいキャラクターで愛された渡辺さんらしい「太陽」をイメージした祭壇を設置。タレント約200人を含む1200人が参列し、渡辺さんとの別れを惜しんだ。

 ひまわりやカーネーション、トルコキキョウなど黄色とオレンジを基調とした計1万1850本の花で装飾された祭壇。まぶしい笑顔や温かい人柄から「太陽」をイメージ。テーマカラーは渡辺さんと榊原の好きな色を使い「TOHRU」の文字が赤くかたどられた。

 芸能界きってのおしどり夫婦として、笑いあふれる家庭を築いてきた2人。渡辺さんの性格を鑑みて明るく送り出そうとしていたというが、最愛の夫を失ってから4カ月。榊原は「どんどんドンドンこみ上げてくるものがあります。後悔しか出てきません」と言葉を詰まらせた。外でしとしと降る雨を「涙雨」と表現。「お化けになって出てこられると怖いからやめてって言ったせいかもしれませんが、夢にも出てきてくれません。その分、皆さんの所に会いに行ってるのかな」と目を潤ませた。

 お別れの会の会場となったホテルで、かつて2人は永遠の愛を誓った。推定総額3億円と言われた式はテレビで生中継され話題となり、視聴率40・1%を記録した豪華婚。周囲の知人は「思い出の場所で徹さんを送り出したいという、郁恵さんの希望もあったのでは」と語った。

 30代から糖尿病を患うなどさまざまな病と闘い、そのたびに打ち勝ってきた渡辺さん。そんな姿を近くで見守ってきた榊原は、亡くなる直前の入院に対しても「帰ってくることを信じていた。最後の会話も“また来るね”だったそうです」(テレビ局関係者)という。そんなさなかに訪れた、突然の別れ。そのため会の冒頭は「もう一度お父さん(渡辺さん)に会いたい」という榊原のリクエストで、生前最後の出演舞台「今度は愛妻家」の映像などを含むメモリアルムービーが上映。榊原は「お父さんの声が聞けて、最後に“会えた”と思いました」と笑みを浮かべた。

 人望の厚い渡辺さんとの別れを惜しみ、会には1200人が参列。榊原は「こんなにたくさんの人に愛されていた。これからも渡辺徹さんをよろしくお願いします」と感謝し、心の中で生き続けることを願った。

 ◇主な参列者 角野卓造、中村雅俊、内藤剛志、中川家、サンドウィッチマン、友近、U字工事、なすなかにし、柴田理恵、今陽子、磯野貴理子、八木亜希子、鶴見辰吾、吉田沙保里、名取裕子、モト冬樹、池谷幸雄、西川きよし、TKO、和田アキ子、東ちづる、神田うの、石原良純、五大路子、笑福亭鶴瓶、徳光和夫、山田邦子、小川菜摘、浜田雅功、大和田獏、小堺一機、西村まさ彦、渡辺えり、薬丸裕英、向井理、井森美幸、戸塚祥太、小島瑠璃子 =順不同、敬称略=

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