是枝監督 5年ぶりの日本映画新作は「怪物」 パルムドール受賞「万引き家族」以来 

[ 2022年11月18日 07:00 ]

脚本の坂元裕二氏
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 是枝裕和監督(60)の新作映画「怪物」が、来年6月2日に公開される。カンヌ映画祭のパルムドール(最高賞)を獲得した「万引き家族」以来、5年ぶりの日本映画となる。

 18日付で発表されたのはタイトルと、森の中を走る2人の子供のイメージビジュアルのみ。ストーリーや出演者など、詳細はベールに包まれているが、昨年のカンヌでも監督した韓国映画「ベイビー・ブローカー」でソン・ガンホ(55)が最優秀男優賞を受賞しており、世界から注目を集めるのは必至だ。公開が6月であることから、毎回5月に開催されるカンヌに選出される可能性は高い。撮影は既に終了しており、是枝監督は「誰よりもこの作品の完成が待ち遠しい」と自信をうかがわせるコメントを寄せた。

 脚本はドラマ「東京ラブストーリー」、映画「花束みたいな恋をした」などの坂元裕二氏(55)が書き下ろした。是枝監督が自身で執筆した脚本以外の作品を手掛けるのは初めてだが「加害者家族、疑似家族と同じモチーフに関心を持たれている方だなと親近感を抱いていた。脚本家と組むなら誰がいいかという質問には、必ず坂元裕二と即答していた」という。

 坂元氏も「是枝監督は世界一の脚本家でもあります。持っているものを見て、まねして手に入れたくなる憧れの存在。うらやましい、嫉妬めいた思いの対象だった」と最敬礼。相思相愛のコラボレーションが実現し、是枝監督は「夢がかなってしまいました。監督として、この素晴らしい脚本とちゃんと勝負をしなくてはいけない」と気合が入っている。新たな是枝ワールドの誕生に期待が高まる。

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