「ドクターX」恋愛、苦悩…足かけ10年の歴史で見せた大門未知子の素顔

[ 2021年12月16日 20:11 ]

テレビ朝日「ドクターX~外科医・大門未知子~」で主演を務める米倉涼子(C)テレビ朝日
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 テレビ朝日「ドクターX~外科医・大門未知子」(木曜9・00)で主演の米倉涼子(46)演じる大門と言えば群れ・権威・束縛を嫌い、専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが武器。当初は「ロボットみたい」と評されたが、足かけ10年の放送で人間らしい部分が描かれるようになった。峰島あゆみプロデューサー(37)は「特にこの1年はコロナによって、人の生き死にに敏感になった年。目の前の仲間や患者を救えなかった未知子の苦悩などが、より身近に感じられるタイミングだったと思います」と語った。

 これまで大門の私生活は「神原名医紹介所」の場面のみだったが、今作では野村萬斎(55)演じる蜂須賀との恋愛模様も盛り込まれている。脚本家の中園ミホ氏(62)の提案だといい、シリーズ史上初の恋愛パート。峰島氏は「未知子は疎いので、恋愛ドラマにはなりにくいですけどね」と笑うが、クールでタフな外科医以外の顔を見ることができる。徐々に明らかになる大門の本当の姿も、ファンを飽きさせない工夫の一つだ。

 今作の主題歌を務めたのは、昨年「うっせぇわ」で社会現象を巻き起こした歌手のAdo(19)。峰島氏は「アンチヒーローでありながら皆の味方、という意味では未知子と似ている。若い新星として、パワーを注入してもらいました」。現代の時世を反映させたストーリー展開を重視しているからこそ、テーマ曲でも“今”をときめくアーティストを起用した。

 医師免許がなくてもできる仕事は「いたしません」。どんな状況でも自分を貫き「私、失敗しないので」という強い信念を持って目の前の患者を救い続けてきた大門。峰島氏は「視聴者の方からは“水戸黄門みたい”と言われることも多いです」と語る。理不尽なことの多い現代社会で、悪や不満を自らの意思と天才的な手術の腕で成敗。そんな姿に共感と憧れを寄せるファンが多い。第7シリーズもきょうで最終回。どんな結末を迎えるのか注目したい。

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2021年12月16日のニュース