高岡早紀 「200歳の人、いらっしゃいます?」 スペシャルライブで艶唱

[ 2021年12月16日 07:30 ]

スペシャルライブでジャズピアニストの山下洋輔と共演した高岡早紀
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 【牧 元一の孤人焦点】人は歌い手の何に魅了されるのか。技術的な巧みさもさることながら、最も重要なのは、声そのものの魅力、そして、唯一無二のたたずまいだろう。彼女の歌を初めて生で聴き、強く感じた。15日の東京・丸の内のコットンクラブ。女優で歌手の高岡早紀(49)がスペシャルライブを行った。

 1曲目は「セザンヌ美術館」。今からおよそ30年前に発売されたシングル曲だ。作詞は安井かずみさん、作曲は加藤和彦さん。高岡は「ライブ用にアレンジし直してもらったので、昔の歌には感じないけれど、あの頃のことは凄く思い出します。曲の背後にあるストーリーは私の大事な宝物」と話す。

 5曲目「君待てども」では、ゲストとしてジャズピアニストの山下洋輔(79)が登場。元々は高岡の父の親友だった山下は「早紀ちゃんのお父さんがジャズクラブをやっていて、私もそこに出ていた。この子は、ジャズクラブの子。ポップスでデビューしたけれど『いずれジャズを歌いたくなったら、洋輔オジチャンが伴奏するからね』と伝えていた」と説明する。高岡が歌う「I see your Face」は作詞が高岡で、作曲は山下。最近は山下のライブに高岡がゲスト出演する間柄でもある。6曲目「again」を山下の伴奏で歌い終えた高岡は「いや~、緊張しますね。本当ですよ。緊張するんです」と山下に話しかけて笑う。

 9曲目は、今年9月に発売された新曲「私の彼氏は200歳」。シンガー・ソングライターの佐藤博さんが1976年に発売したアルバムの収録曲のカバーだ。高岡は「この曲はタイトルを見ても、歌詞を読んでも、あまり意味が分からない。200歳まで生きる人はいないから、男女を問わず、いろんなものが、その中に含まれていて良いと思う。あえて言うなら、みなさんが私の彼氏」と話す。

 ステージでは、歌い始める前、客席に向かって「誰か、200歳の人、いらっしゃいます?」と冗談交じりに質問。反応がないと「ああ、いないか…。じゃあ、誰も、私の彼氏じゃないんだ」とほほえむ。この曲を観客の前で歌うのは初めて。レゲエから派生した音楽制作手法「ダブ」による幻惑的な世界を、生演奏で、情感たっぷりに再現した。

 今年は、女優としても、主演映画「リカ」が公開され、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」で朝ドラ初出演を果たすなど、活躍が目立った。高岡は「朝ドラ出演は自分にとってのご褒美。普段は朝ドラを見ないような母が朝の同じ時間にテレビの前に座り、再放送の時間にはまた、何かやっている手を止める姿を見て、本当に出られて良かったと思った」と胸の内を明かす。

 今月3日が49歳の誕生日。11月から続いていた舞台「愛するとき 死するとき」に出演するさなかだったが、夜中に帰宅すると、家族がバースデーディナー、ケーキを用意していて、祝福してくれたという。「来年は40代最後の1年。50歳という節目に向けて、ゆっくりと、大人になる準備をしたい。既に大人なんですけど、さらに50代の女性として、どう生きていけるのか、模索します」と神妙に語りつつ、「謙虚さを忘れずに」と付け加えて楽しげに笑う。

 ライブのアンコールでは、この季節の贈り物として「White Christmas」を披露した。艶やかで、こちらの胸に深く入り込むような声とたたずまい。聴いているうちに、歌い手としても強いオーラを放った女優、マリリン・モンローを思い出した。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴30年以上。現在は主にテレビやラジオを担当。

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