「ドクターX」きょう最終回 100年に1度のパンデミックで見せた大門未知子の戦い

[ 2021年12月16日 20:10 ]

テレビ朝日「ドクターX~外科医・大門未知子~」で主演を務める米倉涼子 (C)テレビ朝日
Photo By 提供写真

 テレビ朝日の人気シリーズ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(木曜後9・00)の最新作が、ついにクライマックスを迎える。現在放送中の第7シリーズでは、100年に一度のパンデミックにより世界中で医療崩壊が発生。まさに現代の新型コロナ禍のような状況で、大門が難手術に挑む姿が映し出されている。番組担当の峰島あゆみプロデューサー(37)は「未知子がコロナの世界で、どういうふうに生きてきたのか。それを意識しました」と語った。

 クラスターが発生したパーティーに未知子が出席していて騒動になったり、別の感染症にかかってしまうという驚きの展開もあった。これまでも時事ネタを扱ってきたが「コロナを題材にして不謹慎だ」という声も覚悟したという。それでも「予想に反して高評価。未知子はいつでも辛い視点で今を捉える。そういう点で、視聴者の共感を得られたかな」と話す。コロナ禍でも我が道を突き進む大門未知子の姿にひかれるファンも多いようだ。

 実力派俳優たちによるクセの強い難敵の登場も目玉の一つ。今作で主演の米倉涼子(46)が演じる大門未知子に立ちふさがる役どころを演じているのは、シリーズ初登場となる俳優の野村萬斎(55)。内山聖子エグゼクティブプロデューサー(56)は「シリーズを追うごとに、未知子の敵は強敵になっていかないといけない。その思いから、あまりテレビドラマには出てこない異才な方ということで野村萬斎さんにお願いしました」と起用理由を語った。

 野村演じる内科医の蜂須賀は、パンデミックによって病院内で発言力を増し、内科部長に躍進した完璧主義者。内山氏は「組織で偉くなりたいだけなら未知子の敵ではない。今までで一番若く、まだ不気味な敵でしかないが、最終回に向けてなぜ彼を起用したかという展開になります」と含みを込めた。蜂須賀といえば、未知子との関係性も気になるところ。2人の今後にも注目していきたい。

 足かけ10年の歴史の中で、以前出演したキャストの再登場なども視聴者を楽しませている。今シリーズでは「患者に寄り添う医療」がモットーである外科医の原守(鈴木浩介)、頼りない外科医・森本光(田中圭)が登場。峰島氏は「顔なじみのメンバーが参加してくれることで、長年のファンの方も楽しんでくださっていると思います」と胸を張った。

 特に森本はポンコツぶりが人気の愛されキャラ。今作では“医療系インフルエンサー”として現れた。峰島氏は「コロナ禍で実家の病院が経営難になり、動画配信者になるという設定。時世を反映させるという意味で、ユーチューバー的な立ち位置として描きました」と語る。設定に裏付けされたリアル感。どこまでも“今”を描くことを貫く制作陣の姿勢が、視聴者を楽しませている。

続きを表示

2021年12月16日のニュース