藤井4冠 竜王戴冠から一夜、色紙に「昇龍」 王将戦挑戦者決定Lで首位、5冠目指し「上を目指したい」

[ 2021年11月14日 12:39 ]

竜王奪取から一夜明け、「昇龍」と記した色紙を披露する藤井聡太竜王
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 藤井聡太新竜王(19)が第34期竜王戦7番勝負での4連勝奪取から一夜明けた14日、対局会場の山口県宇部市で会見し「昇龍」と記した色紙を披露した。「龍」は竜王戦にちなみ、「勢いよく昇っていきたい。上を目指したい」と思いを語った。年度内最後のタイトル戦となる本社主催・第71期ALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグでは、4勝0敗で首位快走中。タイトル数や勝利数より「強さ」を追究する史上最年少4冠は言外に5冠目への意欲を表した。

 豊島将之九段(31)の3連覇を阻むと共に、棋士の序列を指す席次1位に19歳3カ月の史上最年少で就いた。豊島とは今夏以降、王位戦、叡王戦、竜王戦とタイトル戦で3タテしたが、「序盤の構想力で上回られた対局が多かった。勉強になった」と改めて敬意を示した。対局以外では地元名物の宇部ラーメンを楽しみにしてきた。1日目の夕食でホテルから提供されたそうで、「食べる前から豚骨の匂いが漂ってきた。思ったより食べやすかった」と笑顔を見せた。

 会見には宇部市の篠崎圭二市長が同席。第4局の開催中「市内のホテルが満室になったり飲食店の予約が多かったと聞いた」と経済効果を物語った。将来の将棋タイトル戦の誘致にも「活動に取り組んでいきたい」と意欲的。「彫刻のまち」をうたうだけに、史上最年少4冠誕生の地として記念モニュメント設置を求める声もSNSで届いているという。「(市制施行)100周年に新たな歴史の1ページが刻まれた」と122手の熱戦に感謝した。

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2021年11月14日のニュース