荻上チキ氏 10万円相当18歳以下給付に「意味不明…今回はコロナ対策」「いったんは撤回して議論を」

[ 2021年11月14日 10:54 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 評論家の荻上チキ氏が14日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。自民、公明両党が新型コロナウイルス経済対策として一致していた18歳以下の子どもへの10万円相当給付に当たり、年収960万円の所得制限を導入する方針で合意したことに言及した。

 岸田文雄首相(自民党総裁)と山口那津男公明党代表が官邸で会談し、確認。首相は記者会見で「厳しい経済状況にある学生にも、修学継続のため10万円の緊急給付金を支給する」と明らかにした。政府は自公党首会談での決着を踏まえ、19日の閣議で給付策を盛り込んだ経済対策を決定し、早期給付を目指す。首相と山口氏の会談ではマイナンバーカード新規取得者や保有者に対し、最大2万円分のポイントを付与することも申し合わせた。

 荻上氏は「特に給付金の政策については意味不明ですよね。誰がこの政策を求めているのか。与党の支持をされている方でも納得はされないと思います」と指摘。そして「今回はコロナ対策、コロナで痛んだ経済について暖めるということが目的のはずです。であれば最大対策なんです。それを5万円は現金、5万円は育児・教育関連のクーポンに使うということで教育支援かのような議論に落ち着いているところがある」とし、「またそこに所得制限を設けるということになれば、さらに分配のコスト、事務手続きなどが増えることになる。目的がコロナ対策なのであれば、誰が傷ついているか分からない状況の中で、真の弱者などといった議論はせずにまずは配る。そうした配布をした上で、後で所得税などの形で受け取る調整をするといったより合理的な仕方というものを模索するために、いったんは撤回して議論し続けることが必要だと思います」と自身の意見を述べた。

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2021年11月14日のニュース