球拾い―大リーグのこぼれ話伝えます―

レッドソックス“暫定監督”レネキー氏 苦難の船出

[ 2020年2月16日 05:30 ]

 レッドソックスはキャンプイン前日の11日(日本時間12日)、空席の監督にロン・レネキー・ベンチコーチ(63)の昇格を発表した。アレックス・コーラ前監督はアストロズのコーチだった17年、サイン盗みを主導し、MLB(大リーグ機構)から処分、レ軍から解任された。

 そこに「18年にレ軍もサイン盗み」との告発だ。MLBは「キャンプ前に結論を出す」と言ったが、音沙汰なし。前代未聞の「暫定監督」発表になった。発表会見のニュースを見た。「我々は潔白。だが、MLB調査を尊重する。“暫定”が外れるのは明らか…」とハイム・ブルーム編成部長。だが、ブルーム氏は昨年10月にレイズからの移籍、18年はレ軍にいなかった。

 ブライアン・オハローランGMは「外部も探したがレネキー以上の適任者は見当たらない」。「現状メンバーにそれぞれが何をやるべきかを自覚させ、前進するだけ」とレネキー監督。年俸削減でチームの柱の18年首位打者&MVPのムーキー・ベッツ外野手(27)はサイ・ヤング賞のベテラン投手デビッド・プライス(34)とセットでドジャースに放出…戦力激減だ。

 レネキー監督は引退後4球団でコーチを経験、11年にブルワーズの監督就任1年目でナ・リーグ中地区で優勝した。その後、11年MVP、12年本塁打王のライアン・ブラウン外野手(36)の薬物使用が発覚し、チームが揺れて成績不振が続き5年で解任された。5年ぶりの監督復帰が難しいチームの立て直しだ。

 「戦争の天才ナポレオン皇帝は難しい戦争では、過去の戦績にとらわれず“運のいい将軍を探せ”と参謀に命じて指揮官にしたという。レネキーは運のいい将軍だろうか?年齢的にデータ野球は苦手だし…」。応援したくなってきた。 (野次馬)

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