阪神・岡田監督 リベンジロードや 昨季負け越した相手の広島討つ 開幕3連勝も油断なしナイター練習

[ 2023年4月4日 05:15 ]

笑顔で練習を見つめる岡田監督(撮影・平嶋 理子)
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 阪神は3日に、4日からの敵地での広島3連戦に備え、舞台となるマツダスタジアムでナイター練習を敢行した。チーム2年ぶりの開幕3連勝を飾った岡田彰布監督(65)は、絶好のスタートにも油断は一切なし。開幕カードのDeNA、今回の広島、週末にぶつかるヤクルトはいずれも昨季負け越した相手とあって、“リベンジロード”の快走がそのまま開幕ダッシュにつながる。

 開幕3連勝も過去のこととばかりに、岡田監督は、4日から相まみえる広島に対して一層の警戒を口にした。

 「向こうは本拠地開幕やから。そら気持ちも違うやろ、余計違うわな。ビジターで3連敗しても、やっぱりこっち帰ってきたら(状況が変わるかも)というのはあるよなあ」

 自軍とは対照的に、広島はヤクルトに敵地で3連敗を喫した。勢いの差は歴然に見えても、勝負の世界は何がきっかけで好転、暗転するか分からない。

 「広島は必死に勝ちにくるやろな」

 歴戦の勝負師は、言葉の端々まで「油断」の排除を徹底する。第1次政権時代に打線の中心に据えていた新井監督との“師弟対決”には「いやいや、楽しみって別に。試合になったら楽しみとかないよ、もう」と冷静。広島には昨季、開幕から1分けを挟んで9連敗を喫するなど9勝14敗2分けと負け越しているだけになおさらだ。

 評論家として見た昨年の戦いについて「9回裏で(球場)出とったら“同点や”って、タクシーの中のラジオであったよ。(終盤で追い付かれる展開が)3試合連続ぐらいあったやろ」と回想。ネット裏からも、チームが昨季4勝7敗1分けだったマツダスタジアムはそれほど良くない印象を受けた。

 そんな鬼門に“備えあれば憂いなし”と、ナイター練習を敢行した。本来なら移動日は野手は全休が通例でも、一部の救援陣を除いて助っ人も含めたほとんどの選手が参加。球場のチェック、打球の見え方を入念に確認した。

 中でもルーキーの森下は屋外でのナイター、マツダスタジアムがいずれも初体験。薄暮の時間帯に打球を追った背番号1は「暗くなるところは打球が見えづらいので気を付けないといけない」と注意点をインプットした。

 指揮官も、三塁でボールを追った糸原に話しかけ、内野の天然芝のボールの跳ね方などについて聞く場面もあった。異例のナイター練習にも見えるが、監督からすれば「普通やろ。(現役時代の)俺らん時は当たり前やった」と素っ気ない。勝利のためなら「異例」も「必然」に変える。

 開幕カードのDeNAと、それに続く広島、ヤクルトは、くしくも昨季負け越した3球団。まずは敵地で広島を倒し、開幕ダッシュを加速させる。(遠藤 礼)

 ○…阪神が開幕からの3カードで対戦するのはDeNA、広島、ヤクルトと昨季負け越したチームが続く。開幕のDeNA戦で3連勝した勢いを継続できるか。広島の本拠地・マツダスタジアムでは、昨季4勝7敗1分けで、開幕から5連敗を喫するなど苦戦。初戦に先発する西勇も同球場ではオリックス時代の1勝を含め20年まで6連勝したが、ここ2年は2勝4敗と黒星先行。相性の良さを取り戻せるか。

 ○…岡田監督は、DeNAとの開幕3連戦で計10打数3安打3打点と活躍したドラフト1位・森下に“合格点”を与えた。「思った通り、と言うたらおかしいけど、いいスタートを切ったなあ、いう感じ」と評価。右翼の守備でも軽快な動きを見せ、2日の第3戦ではお立ち台にも上がった22歳は「(シーズンが)始まったばかりなのがウソみたいな疲労」と苦笑いしていたが、リフレッシュを終え、そのバットで鯉(こい)を叩く。

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2023年4月4日のニュース