トラウタニ連弾!大谷がトラウトと最強の1号競演 2球で&特大136メートル 主砲も驚き「座る暇ない」

[ 2023年4月4日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス6―0アスレチックス ( 2023年4月2日    オークランド )

<アスレチックス・エンゼルス>5回、今季初本塁打を放つ大谷(撮影・会津 智海)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が2日(日本時間3日)、アスレチックス戦に「3番・DH」で出場し、5回に今季1号となるソロを放った。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝で初対戦した、マイク・トラウト外野手(31)と通算23度目のアベック弾。「トラウタニ」と呼ばれるスターコンビによる、合計268メートルのバックスクリーン直撃弾の競演だった。

 大谷にハイタッチで出迎えられたトラウトが、一度戻ったベンチで慌てふためいた。「ベンチに座っている暇がなかった」。ホームインから約30秒後、背後で快音が響いた。大谷が自身と同じくセンターバックスクリーン直撃の特大弾。“トラウタニ”の今季初めてのアベック弾だった。

 「今日は“トラウタニ”にとって良い日だったよね」

 取材対応がなかった大谷に代わり、ご機嫌のトラウト。3―0の5回、まずは自身が今季1号となる2ラン。続く大谷が左腕ワルディチュクの初球、内角のスイーパー(曲がりの大きいスライダー)をフルスイングで捉えた。打球速度110.8マイル(約178.3キロ)、打球飛距離447フィート(約136.2メートル)の今季1号。通算6度目の2者連続弾で「2球で連弾」は4度目となった。

 3月21日(日本時間同22日)のWBC決勝で、9回2死から大谷がトラウトを空振り三振に斬った幕切れから12日。世紀の対決を繰り広げた2人が、エ軍で連続本塁打を放ち開幕カード勝ち越しに導いた。互いに短期決戦で勝つ喜びを知り、14年以来8年連続で遠ざかるポストシーズン(PS)進出へ、鼻息が荒い今季。フィル・ネビン監督は大谷の一発を「よく飛んだね。初球の変化球を捉え、明らかに良いスイングだった」と称え「2人が活躍すれば、私たちは大丈夫だ」と期待。トラウトも「まだ最初のカードだがこれが我々の打線だ。その一部になれてうれしい」と悲願のPS進出への手応えを口にした。

 5回、大谷の一発でトラウトが慌てた理由は麦わら帽子だった。昨季は、本塁打の際にカウボーイハットをかぶせるのが恒例の儀式。だが、今季は開幕に間に合わず急きょ現地調達した。トラウトに一度かぶせられて、すぐに大谷がかぶった帽子は、NBA昨季王者のウォリアーズのロゴ入り。「僕は(故郷フィラデルフィアを本拠とする)シクサーズのファンなんだけど」と苦笑いしたトラウトだが、こう続けた。

 「まだ、シーズンは始まったばかり。大谷とともに打線を盛り上げていきたい」。“トラウタニ”の競演が続けば、また秋に熱いトラウトと大谷を見ることができる。(柳原 直之)

 《2球は4度目》大谷とトラウトのアベック本塁打は、昨年9月7日のタイガース戦以来で通算23度目。アベック弾が出た試合は15勝8敗。また、2者連続弾は6度目となったが、いずれもトラウト→大谷の順。うち4度で大谷は初球を本塁打している。ちなみに4月2日、3試合目でのアベック弾は、大谷がメジャー1年目だった18年の6試合目、4月3日を抜き、試合数、日付ともに最速となった。

 《米移籍後3番目に早い12打席目》大谷の今季1号は開幕3試合目、12打席目で米移籍後3番目の早さだった。最も早かったのは18年とMVPを獲得した21年の出場2試合目で、打席数では18年が6打席目、21年が9打席目。最も遅かったのは昨季の開幕8試合目、31打席目。日本ハム時代は16年の2試合目、3打席目が最も早く、13年の34試合目、92打席目が最も遅い1号となっている。

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2023年4月4日のニュース