松坂大輔氏も侍・大谷にビビった!低めをグッと引き付けて中堅へ「凄い…」

[ 2023年3月7日 05:05 ]

侍ジャパン強化試合   日本代表8-1阪神 ( 2023年3月6日    京セラD )

<神・侍>試合後、大谷に拍手をする松坂氏(右は栗山監督)(撮影・大森 寛明)
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 【松坂大輔 視点】心底、驚きました。思わず笑ってしまうような…。大谷選手の2本塁打。いずれも違った意味で投手は大きなショックを受けたと思います。まず3回。体勢を崩され、左膝をグラウンドにつきながら最後は右手だけで中堅右へ。放送席で「凄い…」の言葉しか出てきませんでした。三塁ベンチで味方選手も頭を抱えていましたが、プロのトッププレーヤーから見ても驚愕(きょうがく)の一発だったのでしょう。

 誰よりも驚いたのは打たれた才木投手だったと思います。カウント1―2と追い込んでから膝より低めのフォーク。ボール球だったかもしれません。非常にいい高さに落としたはずがまさかの一発。才木投手に限らず、このボールを打たれてしまっては投手として本当にショックです。

 初回の1打席目は4球全てが最速154キロをマークした直球で真っ向勝負。3回も153キロの直球を2球続け、ともにファウルで追い込みました。直球中心の配球で押し込んでから決めにいったフォーク。落としてくる、との予測は大谷選手の頭にあったかもしれませんが…。変化球にタイミングをずらされ、体が投手方向に出されても、低めのボールを拾って引っ張る打者はよく見ます。しかし大谷選手は中堅へ。これには驚きしかありません。

 5回は内角直球に詰まらされ、バットを折りながら3ラン。投手はバットに当たった瞬間の打球音で「詰まった」と判別できます。それがスタンドに届いてしまう。1本目でこれ以上の衝撃はないと思いましたが、さらに衝撃的なホームランが待っていましたね。違う意味の凄さを感じた2本目でした。

 この日は出塁率の高い近藤選手が2番、大谷選手が3番に入りました。相手投手にすれば非常にプレッシャーのかかる打線です。2本とも2死から近藤選手が四球でつないだ直後の一発。これが大量得点を生み出しました。本番。果たして相手投手が勝負をしてくれるのか。そんな心配をしてしまうほど、すさまじい打撃でした。(スポニチ本紙評論家)

 ≪栗山監督 大谷の2発「意味がある」≫侍ジャパンの栗山監督は試合終了直後、試合中継で解説を務めた松坂大輔氏(スポニチ本紙評論家)とテレビ朝日系「報道ステーション」に生出演。大谷の2発について「凄く意味があると思う」と振り返った。1本目は「松坂さん、見てる方がビックリしたと思いますよね」と栗山監督。指揮官は打ったフォークがボール球だったことを球審に確認したといい「そういうボールを粘って片手で持っていく。ある意味、凄いホームラン。度肝を抜くというか…。チームにも凄く力を与えてくれる」と語った。

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2023年3月7日のニュース