侍・湯浅 新フォークで虎斬り1回零封「相手とか関係なくやることやるだけ」

[ 2023年3月7日 05:30 ]

WBC強化試合   日本代表8―1阪神 ( 2023年3月6日    京セラD )

<神・侍>8回から登板した湯浅(撮影・尾崎 有希)
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 いつも頼りになるアツアツ右腕が、この日ばかりは猛虎に立ちはだかった。8回から登板した湯浅は、わずか6球で阪神打線を3者凡退に。最速146キロを計測したフォークがさえた。

 「朝から変に緊張もしたんですけど、やっぱり相手とか関係なくやることやるだけ。マウンド上がったら、いつも通り投げられた」

 かつて鳴尾浜球場でともにリハビリ期間を過ごし、兄貴分として慕う先頭の島田を初球155キロ直球で投ゴロに仕留めると、続く熊谷は2球で追い込み、3球目に投じたフォークは146キロを計測。昨季144キロだった同球種の最速を2キロ更新し、続けて144キロで空振り三振に仕留めてみせた。今春の沖縄・宜野座キャンプ期間中にはフォークの握りを従来より浅くした。その新フォークの試投も開始し「変化球自体も(相手の見え方を)真っすぐに近づけたい」と球速アップに手応えをつかんでいた。宮崎での強化合宿ではダルビッシュから受けた助言も生かし、宝刀にさらなる磨きをかけた。

 最後はドラ1・森下を再び初球、155キロ直球で右飛にねじ伏せ、本大会前最後の登板を好投で締めくくった。登板前にはスタンドから降り注いだ大歓声を浴びてマウンドに向かった。「鳥肌が立ちましたし、(地元ファンに)いい姿を見せたいなと。力をもらって投げることができた」。心強いエールを受けた5年目右腕が満を持して世界との戦いに向かう。 (阪井 日向)

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2023年3月7日のニュース