【スポニチスカウト部(5)】仙台大・辻本倫太郎 俊足強肩、長打もOK!即戦力遊撃

[ 2023年3月7日 05:00 ]

主将として仙台大をけん引する辻本
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 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第5回は昨年の大学日本代表でも活躍した仙台大の辻本倫太郎内野手(3年)。走攻守の三拍子そろった万能遊撃手は、仙台大の野手として初の支配下でのドラフト指名を狙う。 ドラフト速報

 サプライズだった。昨年6月20日、神奈川県平塚市で行われた侍ジャパン大学代表選考合宿の最終日。日の丸を背負う24人のメンバーが発表された。同年秋のドラフト会議でロッテから2位指名を受けた天理大・友杉と、24年ドラフトの目玉とされる明大・宗山に続いて選ばれたのが辻本。日本ハムから5位指名を受けた立正大・奈良間も候補だったが、3人目で名前が呼ばれた。

 「奈良間さんは高校ジャパンにも選ばれていて憧れの存在だった。去年の大学ジャパンには僕の方がハマったという言い方が正しいと思う。プロでも活躍されているので一つの自信になる。自分もプロで勝負できるんじゃないかと思えるようになりました」
 即戦力の遊撃手はいつのドラフトでも人気が集まる。俊足と強肩、そして一歩目の速さを生かして並の遊撃手より深い守備位置を取り、広い守備範囲でチームを救う。1メートル68の小兵だが、打撃力を侮れば痛い目に遭う。昨秋の明治神宮大会では2回戦の国学院大戦で、左翼席にソロを放つなどパンチ力も備えている。

 1年時はスイングスピードが110キロ台で打撃練習では打球がほとんど内野を越えないほどだったが「課題を明確にして何をしないといけないか考えた」と肉体改造に励んだ。入学時の65キロから10キロも増量し、現在のスイングスピードは140キロ台後半までアップ。「凄く成長できたと思います」と胸を張る。

 昨年7月にオランダで開催された「第30回ハーレムベースボールウイーク」では中大・森下(阪神)、慶大・萩尾(巨人)らとプレー。2人とは宿舎でテレビゲームの「大乱闘スマッシュブラザーズ」をプレーして親交を深めた。先輩たちが一足先に進んだプロの舞台へ。「仙台大学の野手で史上初の支配下指名を目標にしたい」と高みを見据えた。(柳内 遼平)

 ≪女子硬式野球部4月から正式始動≫今年4月に正式に創部するのが仙台大の女子硬式野球部。宮城県角田市の同校野球場などで自主練習に励んでいる。1年生の遊撃手・浦山萌衣(もえ)さんは小学校で軟式野球、中学、高校ではソフトボールをプレー。初体験の硬式野球に「体が大きくない方なので、ずっと飛距離で悩んでいたんですけど硬球は気持ちよく打てる感じがします」と目を輝かせ、1メートル57の細身から快音を響かせて白球を外野まで運ぶ。新4年生1人、新2年生4人、新入生10人の計15人が入部予定。今後は大学施設、柴田町、角田市、白石市の施設を使用して練習を行う。

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