中畑清氏 2ストライクからの対応がヤクルト・村上の真骨頂

[ 2021年9月21日 05:30 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル】凄いなあ。ヤクルトの村上が史上最年少の21歳7カ月で通算100本塁打に到達した。大学に進んでいたらまだ4年生の年齢だよ。

 九州学院から2017年ドラフト1位で入団したときからホームランアーチストの要素を持ってたけど、その成長の早さにはびっくりする。

 1年目の18年はシーズン終盤に1軍昇格し、プロ初打席初本塁打をマーク。翌19年は1軍定着どころか全143試合に出場し、36本塁打と一気にブレークした。同時にリーグ最多の184三振。粗削りな部分もあったけど、すぐそぎ落とすんだよね。

 コロナ禍の変則開催でシーズン120試合で行われた昨年。全試合4番に座って28本塁打を放つ一方、前年1試合平均1・29だった三振を0・96の115に減らした。逆に四球は74から87に。打率は・231から・307に引き上げた。

 今年は侍ジャパンの一員として東京五輪全5試合サードで先発出場。決勝の米国戦で先制ホームランを放つなど15打数5安打3打点、打率・333をマークするんだ。

 ヤクルト不動の4番としては111試合を消化した20日現在、三振を101にとどめ、84四球はリーグ最多。警戒の度合いが年々増していく中、結果を残し続けている。

 その秘けつは2ストライクアプローチ。全球ホームランを狙うんじゃなく、2ストライクに追い込まれたら広角に打ち分けているんだよね。

 相手から嫌がられ、味方から信頼されるバットマン。感心するのが、その性格だね。バットでチームを引っ張るだけじゃない。自分が打たないときでもベンチで大きな声を出し、仲間を応援しているんだ。

 闘う魂も持っている。7月6日の阪神戦(神宮)だ。二塁走者の近本が紛らわしい動作をしているのを指摘。三塁ベンチの矢野監督から怒号を浴びせられても、ひるまなかったからね。

 目下35本塁打、92打点。ともに37本、100打点の岡本和に次ぐ2位につけている。ヤクルトは巨人より残り試合が5つ多いから、逆転タイトルも十分ある。初めて経験する優勝争いの中で、緊張感を味方にできるか。その打棒がペナントの行方にも絡んでくる。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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