【イースタン期待の若手】DeNA3年目・益子 醍醐味知った宮国への好リード

[ 2021年9月21日 05:30 ]

二塁送球最速1秒72の強肩が武器のDeNA・益子
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 DeNAの高卒3年目・益子京右(きょうすけ)捕手(20)は二塁送球が最速1秒72(捕球から送球の二塁到達のタイム)の強肩が武器。1軍出場はないが、今季はイースタン・リーグで自己最多63試合(18日時点)に出場し、手応えも感じている。目標は今季中の1軍昇格と、来季の1軍定着。競争を勝ち抜いての1軍での活躍へ、若き女房役が懸命に努力を続けている。

 益子が初めて捕手の醍醐味(だいごみ)を味わったのは、8月28日のイースタン・リーグ巨人戦だ。「宮国さんがDeNAに来て先発最長の6回を投げた。宮国さんのイメージを壊し裏をかいた。それがはまった」。昨オフに巨人から戦力外通告を受け、今年3月にテストを経て育成契約で入団した苦労人をリードした。

 「宮国さんと言えばフォーク。打者がフォークと思うときに直球勝負をしたり、内角を攻めた。結果が出て僕も発見があった」と振り返る。右腕は6回無失点で4勝目。2日後の30日に支配下登録が発表された。益子も昇格に一役買った一人だ。

 1軍出場はなし。イースタン・リーグで1年目の19年に31試合出場。20年は29。それが今年は63に増えた。出場数が限られた理由を「過去2年間は、送球フォームが悪く体も硬い中で高校より多い球数を投げ、慢性的に右肩痛を生じていた」と説明。当時は股関節を中心とした柔軟トレーニングや体幹づくりには、興味を示さなかった。

 認識不足を痛感し体づくりを徹底すると痛みは消えた。そうなれば、二塁送球最速1秒72の強肩に、仁志敏久2軍監督の目も向く。出場機会は増えた。東京五輪開催によるリーグ中断期間中のエキシビションマッチも5試合経験。8月22日のイースタン・リーグヤクルト戦では快足ルーキー・並木の二盗も封じ、アピールも順調だ。

 現在1軍は伊藤光、戸柱、山本らが定着し壁は高いが益子は言う。「今年中に一度は昇格し来年はリーグ戦の半分近くは1軍にいたい。もろろん試合にも出る」。力強い表情が、2軍で得た確かな自信を物語っていた。(大木 穂高)

 ◇益子 京右(ましこ・きょうすけ)2000年(平12)12月27日生まれ、宇都宮市出身の20歳。青藍泰斗では甲子園出場はなく、3年夏の栃木大会は準決勝敗退。高校通算23本塁打。18年ドラフト5位でDeNA入り。今季イースタン・リーグ出場成績は63試合187打数47安打、打率・251、5本塁打23打点(18日終了時)。1メートル76、86キロ。右投げ右打ち。

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