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金本知憲氏 まさに夢の球宴 阪神・佐藤輝と中野には必ず財産になる

[ 2021年6月29日 07:00 ]

金本知憲氏
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 【金本知憲 虎への金言】初めてオールスターに出られたときは本当にうれしかった。広島でプロ4年目の1995年。監督推薦での出場で、長嶋茂雄さんに選んでいただいた。第1戦が横浜スタジアム、第2戦が昔の広島市民球場。2日間、ずっとワクワクしていたことを覚えている。

 セ・リーグのベンチには、落合博満さんがドッシリ座っていて、松井秀喜らもいた。対戦相手として向き合う普段とはまるで雰囲気が違う。他のチームの一流の選手とは初めて間近で接する機会になり、何もかもが新鮮だった。

 パ・リーグには、ずっと憧れていた清原和博さんがいた。もともとオールスターに出られるとは思っていなかったから、広島市民球場での第2戦は、こっそり私服で行って、裏で記念撮影してもらうつもりだった。知人を介して、お願いしていたところ、まさか自分が出場することになるとは…。

 第2戦は先発出場させてもらって、6回に伊良部秀輝から左越え本塁打。優秀選手賞と新人賞をもらった。しかも、試合後は東北福祉大の先輩でもある佐々木主浩さんのおかげで、清原さんと食事まで一緒にさせてもらった。文字通り夢のような時間だった。

 こんな舞台に佐藤輝と中野は1年目から立てる。いろんなことを見て、感じることになると思う。これからの野球人生で必ず財産になるはずだ。

 東京五輪の侍ジャパンに岩崎と青柳が選ばれたことも、個人的には、うれしいニュースだった。

 監督1年目の16年。先発だった岩崎は、いい投球をするのに4~5回につかまる傾向があった。球筋は独特で、特に浮き上がる高めの直球は藤川球児のようだった。1打席で打者が捉えるのは難しいと思い、9月から救援へ回した。当時は先発陣が潤沢ではなく、反対意見もあった。17年からはフル回転してくれた。やはり向いていたと思う。

 青柳は15年秋に監督になった直後のドラフトで5位。スカウトに「おもしろい素材の投手はいませんか?」と聞いたら名前が挙がった。「でも、コントロールが悪く、守備も苦手です」とも。そんなものは入ってから教えればいいから…と指名した。いまでは制球力が格段に上がり、クイックも抜群。独特のフォームは海外のチームに対して強みにもなる。

 岩崎も青柳もドラフト下位指名からの代表入りで、夢がある。追加で選ばれた梅野とともにタイガースの代表として頑張って、自信を付けて帰ってきてほしい。

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