広島・森下 2位に約5万票差!球宴ファン投票で先発部門1位「本当に楽しみ。すごい選手と対戦できたら」

[ 2021年6月29日 05:30 ]

<広島>オールターファン投票で選出されポーズをとる鈴木誠(右)と森下(球団提供)
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 マイナビオールスターゲーム2021(7月16日=メットライフドーム、17日=楽天生命パーク宮城)のファン投票最終結果が28日に発表され、広島から森下暢仁投手(23)と鈴木誠也外野手(26)が選ばれた。初選出の森下は全力でファンへの御礼快投を、鈴木誠は球宴3年連続アーチを、それぞれ誓った。選手間投票は7月1日、監督推薦は同5日に発表される。

 ファンの期待がいかに大きいか…を示す結果だった。中日戦で待望のプロ初勝利を挙げた20年6月28日。1年後の同じ日に、初の球宴選出をファン投票で決めた森下は素直に喜び、感謝した。

 「多くの人の支えがあったからこそなのでうれしく思います。すごい選手が集まる中で野球ができるのは、本当に楽しみです」

 2位の阪神・青柳に約5万票もの大差をつけ、先発投手部門で堂々1位の15万3836票を獲得した。コロナ禍で開催中止とならなければ、間違いなく選ばれたであろう昨夏。得票数には“2年分”の期待が込められていると言えそうだ。

 何しろ、今季はここまで登板11試合で4勝4敗。チームが新型コロナに集団感染した影響を少なからず受け、新人王に輝いた1年目とは一転して勝利数は伸び悩む。それでいて防御率2・36と秀逸。「悪いなりに」でも抑える力こそが支持を得る基盤に違いない。

 「(任されるのは)短いイニングだと思うので自分の投球というか、全力で投げる姿を見てもらいたい。すごい選手と対戦できたらいいなと思います」

 盛夏の祭典は「あまり深く見たことがないです」と打ち明ける。いきおい“打倒宣言”“オール直球勝負”などの派手な決まり文句も口にしない。沈着冷静。決して冷めているわけではない。一流が集う舞台。経験を飛躍へのステップボードに…と青写真を描く。

 「いろんな選手と話せたらいいな…と。すごくいい経験だと思うので、成長していけたらと思います」

 送り出してくれたファンに全力で御礼快投を誓う23歳。侍ジャパンにも内定しており、球宴が終われば合宿を経て、金メダルを目指す東京五輪に臨む。濃密な夏。選ばれた舞台で森下が強打者たちにどう挑み、どう仕留めるのか、楽しみだ。(江尾 卓也)

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