【イースタン期待の若手】日本ハム・上野 栗山監督大絶賛 鉄壁1メートル72「令和の牛若丸」

[ 2021年6月29日 05:30 ]

守備には定評がある日本ハム・上野
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 今春キャンプで評価を急上昇させたのが日本ハムの上野響平内野手(20)だ。京都国際から19年ドラフト3位で入団した高卒2年目の遊撃手。1年目の昨季は1軍出場がなかったが、今春キャンプ途中に1軍に昇格して守備力をアピール。4月13日の西武戦では「9番・遊撃」で初出場初先発も果たした。4月下旬に2軍落ちしたが、2軍で再昇格に向けて技術を磨いている。

 石井、中島ら固定できない1軍の遊撃争いに新鋭が加わった。身長1メートル72と小柄ながら抜群の身体能力とセンスを誇る。今春キャンプで栗山監督が「一番アピールした」と絶賛し「守りは相当レベルが高くなっている。(堅守に)打撃がくっついてくるのであれば野心を持っていい」と課題の打撃が強化されればレギュラー獲りを狙える素材と期待する。

 京都国際出身とあり、京都出身の守備の名手・吉田義男氏(元阪神)になぞらえて「令和の牛若丸」とも呼ばれた。球団は19年ドラフトの高校生内野手ではNo・1の守備力と評価して指名。「守備でお客さんを呼べる選手になりたい」という上野は7月15日に行われるフレッシュ球宴(松山)にも選出され「守備をアピールしたい」と意気込む。

 2年目の今季は1軍で4試合に出場したが、2打数無安打。得意の守備でも1失策を記録した。「足りない部分が明らかになった。去年までは(1軍に)行ったことがなかったのでどこを目指せばいいかが分からなかったけど、行ってみてある程度分かった」。勝利が求められる1軍に定着するため、多くの課題が分かった。打撃力を強化すると同時に犠打などの小技を確実に決める技術も身につける。

 現在は2軍で1軍経験が豊富な先輩選手らに質問を連発しているという。16年は正遊撃手としてリーグ優勝と日本一に大きく貢献した中島に対しては「こういう時はどう考えているんですか?」など多くの質問をぶつけている。飛躍のきっかけをつかみつつある2年目。チームの伝統である「守り勝つ野球」を復活させる切り札として台頭が待ち遠しい。(東尾 洋樹)

 ◇上野 響平(うえの・きょうへい)2001年(平13)4月26日生まれ、大阪府貝塚市出身の20歳。京都国際では1年からレギュラーで3年夏は京都大会準優勝。甲子園出場経験なし。19年ドラフト3位。1メートル72、73キロ。右投げ右打ち。

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