中京学院大 吉川“敬遠”から9回逆転 初出場V王手

[ 2016年6月12日 05:30 ]

<奈良学園大・中京学院大>9回2死満塁、中京学院大・石坂の中前2点適時打で生還した二走・南(4番)を出迎える中京学院大ナイン

全日本大学野球権第5日・準決勝 中京学院大5―4奈良学園大

(6月11日 神宮)
 準決勝2試合が行われ、中京学院大と中央学院大がともに初の決勝進出を決めた。中京学院大は、今秋ドラフト1位候補・吉川尚輝内野手(4年)が奈良学園大戦で初回に先制の右中間適時二塁打を放つと、1点を追う9回2死一、三塁では敬遠気味の四球。続く4番・石坂友貴(3年)に逆転2点適時打が飛び出し、史上7校目の初出場初優勝に王手をかけた。中央学院大は投打がかみ合い、上武大に完勝した。決勝は12日午後1時から行われる。

 劣勢の空気を一変させた。2点を追う9回。中京学院大は1点差に迫り、なお2死一、三塁で、3番・吉川が打席に入る。圧倒的な存在感。「ヒットを打たれそうな予感がしました。“吉川なら何とかしてくれる”、そんな球場の声や空気も感じました」という奈良学園大の鈴木は、外に大きく外すストレートの四球。あえて勝ち越しの走者を得点圏に進めてまで勝負を避けた。

 「敬遠は記憶にないですね。(過去に)あるとは思いますが、覚えがないです」。一塁へ歩いた吉川は4番に後を託した。2死満塁。ここで石坂が期待に応え、2球目のフォークを中前へはじき返す。2者が生還し、土壇場で逆転した。

 中京高時代から三遊間を組む2人。1学年下のヒーローは「吉川さんに“打てよ”と言われ、気持ちが高ぶった。憧れの存在でチームの中心であり、ムードメーカー。守っていてもポジショニングや気持ちのアドバイスをくれる」と感謝した。

 初回、チームを加速させたのは、その吉川だった。1死二塁から140キロ直球を中堅右に運び、4試合連続安打となる先制適時二塁打。2打席目は空振り三振を喫したが、相手のエース鈴木と酒井真二監督の頭には1打席目の残像がこびりついた。「空振り三振を奪ったことより、初回のヒットの印象が強かった」と鈴木。この一打が9回の「敬遠」につながった。

 「神宮で1勝を目指して乗り込んできたけど、勝ち進んでビックリ。ここまできたら優勝を目指したい」と吉川。93年の青学大以来、史上7校目の初出場初優勝へ――。最高のムードで、一気に頂点まで駆け上がる。 (吉仲 博幸)

 ▽過去の初出場初優勝 第1回大会を除くと、過去6校。53年(第2回大会)の立大、54年(第3回大会)の明大、56年(第5回大会)の関大、60年(第9回大会)の法大、71年(第20回大会)の亜大、93年(第42回大会)の青学大。

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