「らんまん」東京編開始へ NHK制作統括「浜辺美波さんは底知れない魅力がある」

[ 2023年5月5日 08:25 ]

連続テレビ小説「らんまん」東京編で万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺美波)が再会する場面(C)NHK
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 【牧 元一の孤人焦点】NHK連続テレビ小説「らんまん」が8日の放送から東京編に入る。制作統括の松川博敬氏が取材に応じ、「万太郎(神木隆之介)の青春物語、寿恵子(浜辺美波)との恋愛物語の2本柱になる」と見どころを明かした。

 4月3日の初回からの高知編は、坂本龍馬(ディーン・フジオカ)、ジョン万次郎(宇崎竜童)という歴史上の人物も登場し、大河ドラマのような重厚感があった。

 松川氏は「長田育恵さんの脚本は骨太でダイナミックで、繊細な心情も描いている。それに出演者、スタッフが応え、相乗効果が生まれて良い作品になっている。大河のようなことを朝ドラでやっているという印象を受ける視聴者も多いと思う」と語る。

 高知編で万太郎は植物学の道に進むため家業を犠牲にして良いのかどうか悩んでいたが、東京編では悩みから解放され、自分の夢に向かって一直線に走って行く。

 「モデルとなった植物学者・牧野富太郎さんの史実で面白いところを拾い上げて広げている。万太郎はやがて東大に通うようになり、学生たちと植物の雑誌を作りたいと考え、雑誌の印刷のために石版印刷工場で働くことになる。ここで、藤子不二雄さんの自伝的漫画『まんが道』や、神木隆之介さんが映画主演した漫画『バクマン。』のような、若者の熱気を描き、グルーブ感を出したい。その青春軸と平行して恋愛軸がある」

 高知編で万太郎は東京の万国博覧会会場で和菓子店の娘の寿恵子と出会い一目ぼれ。その後、2人は高知と東京で離ればなれとなったが、東京編で再会を果たす。

 「万太郎には恋のライバルが現れる。実業家で財力、権力があり、寿恵子のことを見初めて自分の妻にしようとする。万太郎は寿恵子のことが好きだが、自分が一人前の男にならなければ寿恵子を迎えに行けないと考え、植物学者への道をまい進する。そんな2人が結婚に至るまでの恋愛を描いていく」

 ヒロインとして東京編を支えるのが寿恵子役の浜辺美波だ。

 「浜辺さんは年齢の割に大人で懐が深く、底知れない魅力がある。寿恵子役は、20歳台前半の女性で、神木さんのお芝居を受けて立てる役者さんとして浜辺さん以外には考えられなかった。寿恵子は滝沢馬琴の『里見八犬伝』の世界に没頭しているおたくっぽいキャラクターで、植物おたくの万太郎と共鳴する。浜辺さんにはそのあたりの癖の強さを表現してもらっている。やがて2人は寿恵子が手のひらの上で万太郎を転がすような夫婦関係になるが、浜辺さんは頼もしさとかわいらしさを同時に表現することができる」

 東京編の大きな見どころは、やはり、神木と浜辺の共演シーンだ。

 「2人の共演シーンはとにかく画面がリッチ。もちろん、演出、美術、お芝居も良いが、単純に絵柄を見ただけでとても豊かさを感じる。そんな映像を朝からお送りできることがうれしい」

 華やかな朝ドラを堪能できそうだ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。

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