小林幸子“異世界漫画”でラスボスに! 「とうとう私が主人公に」少女漫画誌で6月連載開始

[ 2023年5月6日 00:00 ]

異世界漫画に挑戦する小林幸子
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 歌手の小林幸子(69)が“異世界”で活躍する漫画「異世界小林幸子~ラスボス降臨!~」が秋田書店の少女漫画誌「月刊ミステリーボニータ」で7月号(6月6日発売)から連載される。幸子プロモーションの監修のもと、猪原賽が脚本、國立アルバ氏が作画を担当する。

 主人公が、時代や常識の違う架空の世界に飛ばされる“異世界もの”は、ここ10年ほどで漫画やアニメなどの一大ジャンルに成長。現実世界で主人公らが持つ能力や特徴が、異世界では絶大な効果を発揮する設定が多い。これまで“論破王”のひろゆきこと西村博之氏(46)ら、実在の人物を主人公とした例があるが、歌手が主人公となるのは珍しい。

 小林は「とうとう、私が主人公、そしてタイトルにまで私の名前が入っている漫画ができあがりました」と喜びのコメントを寄せている。

 異世界ものは、魔法や魔物が存在する世界が定番の1つ。小林はスパンコールや羽できらびやかに飾られたど派手な冠やドレスが印象的な巨大衣装のイメージなどから「ラスボス」と呼ばれており、この世界観にピッタリだ。ただ、今作は「勇者に滅ぼされた世界が舞台」という。本来、異世界ものは、主人公が勇者となって世界を救う戦いに身を投じ、最後に控える強大なボスキャラと戦うのが王道のストーリー。勇者が世界を滅ぼすという逆説的な設定の中で、ラスボスの小林が本業である歌の力を生かして“異世界”をどのように救っていくかが見どころとなる。

 小林は、約10年前から活躍の舞台を「ニコニコ動画」などインターネットにも広げ、大御所歌手がユーチューブやSNSを活用する現在の流れの先駆けとなった。コミックマーケット(コミケ)などへの参加も積極的。常に新しい世界に挑戦する姿勢で、若者を含む幅広い層の支持を集めている。少女漫画誌で異世界に飛ぶという新たな挑戦で、さらに多くのファンをつかむことになりそうだ。

 《なぜ人気?異世界もの》異世界ものは、小説家投稿サイト「小説家になろう」で数多く投稿され、かつては「なろう系」とも呼ばれていた。

 2013年にweb小説で発表された「転生したらスライムだった件」がアニメ化や映画化されて、大ヒットしたことなどから多くのファンを得た。

 現実世界で持つ能力や性質が、異世界で絶大な威力を発揮する「チート能力」となり、世界を救う存在となるのが定番の展開。人気の背景を、出版関係者は「物語の中でまでストレスを感じたくない最近の読者心理があるようだ」などと分析している。インターネットの普及で、現実離れした設定への読者のツッコミが激しくなったことも一因とされる。「主人公に都合のいい展開も、矛盾のない世界を作れば問題ない」と話す漫画編集者もいる。

 一方で「異世界市場は飽和状態」との指摘もあり、定番のパターンを崩す物語も生まれている。現実社会でも“デキる男”である漫画「島耕作」シリーズの島耕作を主人公とする「騎士団長 島耕作」や、「刃牙」シリーズからの派生で、「異世界小林幸子」の猪原氏が手掛けた「バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ」など、さまざまな異世界ものが誕生している。

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2023年5月5日のニュース