時代劇を超越した演出が「必殺」の魅力 シリーズ50周年を飾るスペシャルが8日放送

[ 2023年1月8日 09:30 ]

「必殺シリーズ」の顔、故・藤田まことさんが演じた中村主水
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 新春恒例のスペシャルドラマ「必殺仕事人」は8日、ABC・テレビ朝日系で放送される。数多い時代劇の中でも根強い人気を誇る同シリーズは放送開始から50周年。今も多くのコアなファンに愛されている。

 記念すべき第1作は、1972年放送の「必殺仕掛人」。シリーズで唯一、原作(池波正太郎氏著)を持つ同作品において、後年の国民的人気にもつながるフォーマットができあがった。映像面では、影を多く使うことで、光の鮮やかさを強調する独特の世界を実現。「必殺の映像美」をカメラマンとして手がけた石原興(しげる)氏が、今回の作品で監督を務めている。

 音楽面を担当したのは、作曲家として売り出していた平尾昌晃氏(2017年死去)だった。時代劇の劇中音楽と言えば演歌が主流だった当時、マカロニウエスタン調の軽快なテーマを使用。「パラパー」というトランペットで始まる「殺しのテーマ」は、現在でも幅広く親しまれている。

 今回の作品で「コロナ禍」を取り上げたように、世相をドラマに反映させるのも「必殺」のお家芸。UFOやパソコンが劇中に登場するなど、規格外の仕掛けはファンを驚かせてきた。

 半世紀続いた「必殺」の歴史。これからも時代を映しながら、進化していく。

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2023年1月8日のニュース