青木理氏 東京五輪経費、組織委公表より3000億円増「ほかにも贈収賄、札幌五輪の動き…考え直すべき」

[ 2022年12月25日 09:52 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 ジャーナリストの青木理氏が25日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。東京五輪・パラリンピックの大会経費の総額を会計検査院が調べた結果、組織委員会が今年6月に公表した最終報告と比べ約2割増の1兆6989億円となったことが、21日に公表された検査報告書で分かったことに言及した。

 最終報告で1869億円とされた国負担分は、大会との関連が深い事業として新たに約2800億円が加わり、約2・5倍の4668億円となった。線引きの曖昧な大会経費について検査院が独自の枠組みを示した形で、検査院は、国が経費の総額を大会の前後を通じて取りまとめていないと指摘し、国が財政面で大きく関わる国際的な大規模イベントでは、総額を明らかにする仕組みを整備するなど十分な情報提供が必要だとしている。

 青木氏は「ある意味で1960年代のノスタルジーみたいなところで招致した東京五輪だったんですけれども、この費用の問題の他にもジェンダーの問題、あるいは障がい者の問題、いじめの問題だったりとかで関係者が次々にやめるなんてこともあって、挙句の果てに贈収賄でしょ。ある意味で恥の五輪と言ってもいいのかも知れない惨状だったわけです。この問題、きちんと総括されていないし、組織委が解散されちゃって情報もきちんと公開されていないということで、果たしてこの現状でいいのかっていう問題もあります」と指摘。「そのうえで2030年に札幌に五輪を呼ぼうという動きが止まっていないわけですよね。今のほかの候補地を見ると、どうも札幌が1番有力になっていて、IOCも札幌にするために気を使っている気配まである。札幌に、もう1度五輪を呼ぶということの是非も含めて、われわれは五輪の在りようというのをもう1回根本的に考え直すべきだと思います」と自身の考えを述べた。

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2022年12月25日のニュース