青木理氏 日銀の事実上の利上げで政権“人事”言及「日銀の総裁を自分たちの都合のいい人、それ以外にも」

[ 2022年12月25日 09:22 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 ジャーナリストの青木理氏が25日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。日銀が20日の金融政策決定会合で大規模な金融緩和策の修正を決め、長期金利が0・5%程度まで上昇することを容認したことに言及した。

 長期金利は、従来は0・25%程度だった。黒田東彦総裁は記者会見で「利上げではありません。景気には全くマイナスにはならないと思いますし、引き締めるつもりはありません」と悪影響を否定した。黒田氏は9月の会見で、長期金利の上限引き上げは利上げに当たるのかとの質問に「それはなると思う。明らかに金融緩和の効果を阻害するので考えていない」と明言したが、今回は「利上げではない」と説明を一変させ、市場機能の改善が狙いと強調した。しかし市場は利上げと受け止め、円高が進んだほか、長期金利が急上昇し、日経平均株価は大幅続落した。

 青木氏は「この十数年の政権の1つの特質ですけど、日銀の総裁を自分たちの都合のいい人にすげ替える。それ以外にも内閣法制局の長官であったり、NHKの経営委員トップだったりというところにお友達を送り込む。あるいは検察とか、学術会議まで平服させようとしたという政権のありようの問題点も出ています」と指摘。その上で「国債を今、半分以上、日銀が持っているわけですけど、これ事実上の利上げってことになってくると今後、国債の利払いも増えてくるわけですよね」と言い、「そういう中で当初予算、来年は110兆(約114兆円)。しかも建設国債、防衛費は倍増しよう、それから建設国債も防衛関連に使おう。一方で子育てとか少子高齢化の大きな原因の子育てとか教育に関する予算というのは現状まだ放置したままという、このような金の使い方でいいのか。日本の債券とかというものが、信用が棄損すると同時に、果たしてこの金の使い方でいいのか。さらに借金ばっかりこんなに重ねていいのかということも、これもまた2022年の年末にわれわれもう1回考えないといけないテーマだと思いますけどね」と自身の見解を述べた。

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2022年12月25日のニュース