兄弟コンビ「酒井くにお・とおる」の兄・酒井くにおさん死去 10月に慢性虚血性心疾患のため

[ 2022年11月7日 15:01 ]

酒井くにおさん
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 兄弟漫才コンビ「酒井くにお・とおる」の酒井くにおさん(本名・酒井国夫=さかい・くにお)が10月28日午前8時半、慢性虚血性心疾患のため大阪市内の自宅で死去した。享年74歳。所属する松竹芸能が7日、発表した。葬儀・告別式は6日、大阪市内で近親者のみで営まれた。

 松竹芸能の漫才レジェンドが急死した。長く1人暮らしだったくにおさん。とおるが28日朝、「連絡が取れない」と大阪市内のくにおさんの自宅を訪れたところ、横になって寝ているような姿で倒れていたくにおさんを発見。その場で死亡が確認された。10月21日、心斎橋角座で開催された「鰻谷寄席」が最後の舞台となった。

 弟で相方・酒井とおるは「10月28日早朝、横になって寝ているような姿でした」と報告。くにおさんは17年8月末に腰を手術してからは、病院でマメに検査を受け舞台にはできる限り上がっていた。とおるは「年々、体が思うように動かず、悔しく、つらかったと思いますが、人前では目一杯元気な姿を見せようとしてた」と振り返り、「ここ1年ほどは、正月番組までガンバル!岩手での落語会まではガンバル!とおるの息子の結婚式まではガンバル!と言って頑張ってくれました」とした。

 くにおさんは、東京教育大(現筑波大)を中退して芸能界入りしたくにおさんは、弟のとおる(71)と70年にさがみ三太・良太に入門し、コンビ結成。和装でタップダンスを踊り、舞台を駆け回ったりとドタバタ漫才で人気を博した。女装コントもウケた。台本を忘れ、弟・とおるの名前を「とおるちゃん」と連呼して笑いを誘い、ギャグが生まれた。

 また、「ここで笑わないと、もう笑うトコ無いよ」と自虐ネタや、客席のファンをいじるネタなどを披露。77年に「NHK上方漫才コンテスト」優秀敢闘賞を受賞、94年に上方漫才大賞・奨励賞、97年に同・大賞を受賞。2020年には芸歴50年記念公演を行い、昨年12月には「大阪市市民表彰」文化功労部門を受賞するなど、50年以上にわたって一線で活躍した。

 松竹芸能として、年明けにも追悼公演の開催を検討している。

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