近藤七段、服部五段との20代対決制す「一局一局、頑張っていきたい」残る2局も全力誓う

[ 2022年10月29日 04:31 ]

<第72期ALSOK杯王将戦・挑戦者決定リーグ>服部慎一郎五段(右)と感想戦を行う近藤誠也七段(撮影・島崎忠彦)
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 第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)挑戦者決定リーグは28日、2局を行い、服部慎一郎五段(23)は近藤誠也七段(26)に113手で敗れ、2敗(1勝)へ後退した。

 今リーグ唯一の20代対決は年長の近藤に軍配が上がった。古典的な矢倉戦で、後手の服部が王を5三に配置。「中段王、寄せにくし」の格言どおり、中盤はやや息苦しさを感じながらの指し回しだ。それでも「半分開き直った」と意を固め、8筋に縦の猛攻を仕掛けられた一瞬の隙を突く。91手目▲3三歩成とした場面で「戦力も増えたし、こちらのターンになった」と優位を意識したという。

 2度目の参加となる今リーグは自身初戦(4日)で前王将の兄弟子・渡辺明名人(38)=棋王との2冠=を下す好スタート。だがその後連敗し、挑戦に向けてはもう一つも落とせない瀬戸際だ。3敗目となるとリーグ陥落の危険もある。「一局一局、頑張っていきたい」。残る2局にも全力で臨む気概だ。 (我満 晴朗)

 ▼服部五段 序盤は作戦負けの将棋だった。(84手目の)△8七歩の時に8二香か、あるいは4四銀と受けの手を考えるべきだったかもしれない。

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