旧統一教会めぐる政治家発言 弁護士が批判「安倍元首相の殺害動機に関心ない…人間的にどうなのか」

[ 2022年7月30日 18:21 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 全国霊感商法対策弁護士連絡会の紀藤正樹弁護士が、30日放送のTBS系「報道特集」(土曜後5・30)にVTR出演し、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐる政治家の発言に対する疑問を口にした。

 自民党の福田達夫総務会長は29日の会見で、教団と党所属議員との関係が取り沙汰されていることに「正直、僕自身が個人的に全く関係がないので、何でこんな騒いでいるのか正直よく分からない」「何が問題か、僕はよく分からない」などと発言。野党の猛批判を浴びた。この日夜に「これまでも被害者を生み出すような、社会的に問題が指摘されている団体との関係が問題であるということは、言うまでもありません」と、文書で釈明した。

 また、過去に教団の関連団体のイベントで実行委員長を務めた二之湯智国家公安委員長は、「名前を貸して欲しいとのことで貸した。それ以上のお付き合いはない」と、教団との深い関係を否定している。

 教団との関係をめぐるこうしたの発言に、紀藤氏は「政治家というのは、そこまで市民の感覚から遠いのかなというのも、ちょっとがく然とした思いです」と失望感を示した。

 安倍晋三元首相が8日、奈良市内で応援演説中に銃撃され死亡。殺人容疑で送検された山上徹也容疑者は、母が多額の献金をしていた教団へ強い恨みを抱いていたことが判明しており、これが犯行動機の一つとなったみられる。紀藤氏は「自民党の元総裁で元首相が殺害されたという事件に関して、自民党の政治家が殺害動機に関心を持たないということ自体も、人間的にどうなのかなというくらいに非常に驚きました」と、厳しく批判した。

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2022年7月30日のニュース