なぜ“異例の国葬”にこだわる?玉川徹氏、自民党の思惑に言及…分かれる国民の声「38%は一部じゃない」

[ 2022年7月21日 17:57 ]

東京・六本木のテレビ朝日社屋
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 テレビ朝日の玉川徹氏が21日、同局「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。政府が9月27日に実施する方向で調整している安倍晋三元首相の国葬についてコメントした。

 今月11日の自民党役員会で国葬を求める意見が上がり、岸田文雄首相が14日の記者会見で実施を表明。場所は東京・北の丸公園の日本武道館で検討しており、22日にも閣議決定する見通しとなっている。野党からは政府の説明が足りないとの批判や、安倍元首相の政治的評価を強制することになるとの懸念が噴出している。

 首相経験者の国葬は1967年の吉田茂元首相以来、戦後2例目で極めて異例。玉川氏は「なぜ“異例”にしたいのかっていうことを考えてしまう」と切り出し、「安倍元総理の評価は未だに分かれています、国の中でも」と政治的評価に言及。安倍氏の業績として「大きなことの2つとしては集団的自衛権行使の容認とアベノミクス」を挙げ、「集団的自衛権行使の容認は、今後例えば台湾海峡で有事があった場合に集団的自衛権の行使を認めてなければ日本は戦争に関わらないってできたのが、関わらないで済むのか。結果として国民に犠牲が出ることもあり得るわけで、まだ(評価は)わからないわけですね。アベノミクスは三本の矢と言われていた最後の一番大事な矢が飛ばなかったと。その結果として今円安とかインフレが起きている。これも評価がまだ定まらない。そういう中で国葬に持っていきたい理由は何かっていうことになっちゃうわけです」と持論を述べた。

 NHKの世論調査で国葬について「評価しない」という回答が38%あったことを紹介し、「38%は“一部”じゃないですよね」と国民の意見が割れていることに言及した玉川氏。そして政治ジャーナリストの田崎史郎氏が、岸田首相が国葬にこだわる理由を「保守層への配慮」と説明したことに触れ、「国葬を決めるのは自民党政権であるっていうことになると、やっぱり自民党の自民党による自民党のための国葬っていう側面がないかという疑いを持ってしまいます」と話した。

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2022年7月21日のニュース