「東大怪談」大反“恐”、く~る~きっとくる~高学歴ホラー 著者・豊島圭介氏 続編&映像化に意欲

[ 2022年4月19日 06:05 ]

初の単著「東大怪談」を出版した豊島圭介氏
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 放送中のテレビ朝日ドラマ「妖怪シェアハウス」や「怪談新耳袋」シリーズなどホラーで知られる映画監督の豊島圭介氏(50)の著書「東大怪談」が、新時代のオカルト本として注目を集めている。自身の母校でもある東京大学出身者11人の怪奇体験をまとめた一冊。豊島氏はスポニチ本紙の取材に「東大を皮切りに、京大、早稲田と高学歴の怪異譚(たん)がどんどんはやってほしい」と語り、「高偏差値怪談」という新たなホラージャンルが“パンデミック”を巻き起こすことを期待した。

 本業である映像化に動き出しており「演出プランや構想はバッチリ」と準備万端。「こっそりと営業活動も進めている最中です」と不敵な笑みを浮かべた。

 「東大怪談」はネット通販大手アマゾンの「SFホラー部門」などでベストセラー1位を記録するなど、業界を騒がせている。従来のオカルトは不可解な現象そのものに焦点が集まっていたが、今作は、語り手が東大生であることに意味がある。論理的な思考を持つ人間が、人知を超えた現象をどう解釈するのか。最高学府出身の人間ですら説明できない未知の現象にこそ“純度の高いホラー”があると考えた。

 そのために自身のコネをフル動員して取材を敢行。「学歴が意味のない映画の世界ですが、この仕事では自分の経歴が役に立ちましたね」と笑みを浮かべた。

 多くの映像作品を手がけてきたが、著書の出版は初めて。苦労もあったが「起承転結の作り方など、映像作りや脚本作りとの共通点があります」と新たな発見もあった。話者への掘り下げはホラー監督ならではのこだわりで「これは壮絶な人生を抱えた人たちの物語でもあるんです」と力を込めた。

 早くも続編に意欲的で「この『東大怪談』を2弾、3弾と作り続けたい。僕のライフワークになれば」。今回の反響を受け「京大怪談」「早稲田怪談」など他大学を舞台にした企画も水面下で進行中。「高学歴の人たちが語るホラー。それが新ジャンルとして今後、定着してくれれば」。令和時代の新たなオカルトブームに一石を投じるつもりだ。

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2022年4月19日のニュース