巨人ドラ3赤星“虎キラー”襲名も「チームで勝ち取った勝利」 87日ぶりプロ4勝目、虎から3勝

[ 2022年9月4日 21:49 ]

セ・リーグ   巨人2―0阪神 ( 2022年9月4日    甲子園 )

<神・巨>ヒーローインタビューを終え、ガッツポーズの赤星(撮影・北條 貴史)
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 巨人のドラフト3位右腕、赤星優志投手(23=日大)が阪神戦(甲子園)で6回6安打無失点と好投し、6月9日の西武戦(ベルーナD)以来87日ぶりとなるプロ4勝目(5敗)をマークした。プロ4勝のうち3勝が阪神戦という“虎キラー”誕生の瞬間でもあった。

 阪神の20歳右腕・西純との投げ合いでお互いにゼロ行進が続いたが、0―0のまま迎えた7回、4番・中田に先制17号2ランが飛び出すと、その裏のマウンドはクロールに譲って降板。その後、リリーフ陣は鍵谷、高梨とつなぎ、最後は同期のドラフト1位守護神・大勢が歴代新人3位タイ記録となる31セーブ目で締めくくって完封リレーを完成させた。

 試合後、敵地でのヒーローインタビューに臨んだ赤星は「今まで凄くふがいないピッチングを先発でも中継ぎでもちょっと続けていたので、初回から全力でいけるところまで…。あとは本当に(中田)翔さんにホームランを打ってもらって、守備にも凄く助けられながら6回を投げ切ることができて良かったです」と初々しく第一声。投球内容に関しては「ストライク先行でいけたってところは今までより良かったかなと思います」とし、吉川、ウォーカーらの好守にも助けられただけに「本当にきょうは自分の力ではなくて、本当にチームで勝ち取った勝利だと思います」と感謝した。

 新人ながら開幕ローテーション入りを果たし、登板2戦目となった4月3日の阪神戦(東京D)で7回4安打2失点と好投してセ・リーグ新人一番乗りとなるプロ初勝利。先発投手として3勝をマークした。だが、大量失点が続くなど打ち込まれることが多くなり、6月23日のDeNA戦(横浜)で4回7安打5失点KOされて4敗目を喫すると、その後は中継ぎに配置転換。2カ月ぶりの先発として前回登板した8月28日の広島戦(マツダ)では2点先制してもらった直後の初回に1四球2死球と乱れて2点を失い追いつかれるなど、3回4失点KO。この日はそこから中6日でのマウンドだった。

 87日ぶりとなった待望の4勝目については「本当に先発から中継ぎになったり、いろんなことがあったんですけど…本当に勝てて良かったです」と実感こもる感想を口にした赤星。「リリーフの時は本当に打者1人1人と勝負っていうのを意識して投げてて。コースに投げるっていうことも、あの…大切だと思うんですけど、力で押す場面もいろいろリリーフではあったので、それが先発にも生きてきたかなと思います」とリリーフを経験した収穫も語った。

 プロ4勝中3勝が阪神戦で先発では3戦3勝となった。相性の良さについて聞かれると「自分では意識してないんですけど。本当にいい結果になって良かったです」としたが、「次回もしっかり自分の持ち味を出して、勝利につなげられるピッチングをしたいと思います」とキッパリ。最後にインタビュアーから「チームにとっても大事な3連戦で負けずに東京ドームに帰ります。チームにとってもこの1勝、非常に大きいんじゃないでしょうか」と聞かれると言葉に詰まり、苦笑い。「はい…。あっ、あの…。はい」とファンのハートをわしづかみにする新人らしい初々しさ全開だった。

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