前中日ヘッドの伊東勤氏 投手・根尾を「本当に大事に大事に育ててほしい」 現状の課題も指摘

[ 2022年6月25日 18:19 ]

セ・リーグ   中日―阪神 ( 2022年6月25日    甲子園 )

<神・中>6回1死一、二塁、小幡に左前適時打を浴びた根尾(撮影・坂田 高浩)
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 スポーツニッポン評論家で、昨年まで中日のヘッドコーチを務めた伊東勤氏(59)が、25日の阪神―中日戦でNHKの実況解説に訪れ、登板した根尾昂投手の現状を語った。

 根尾の投球姿を「今回、初めて見る」という伊東氏は、6回に登板し1回1失点でプロ初失点を喫した根尾に「少し、カット気味に入ってくる真っすぐが気にはなりますね」「打者が果たして、そこまで速く感じているのかな、という気がしないでもないですね」など、現状の投球内容について言及。小幡に適時打を許した場面ではカウント3-1から、直球を狙われたもので「どうしてもカウントが不利になった時には、ストレートでストライクを取りに行くしかないと思う。そこでストレートで力で押し切れるか、といったら、まだそこまではないと思う」などと語った。

 昨年まではヘッドコーチとして、野手・根尾を預かった立場。この日は「ピンチになった時に四球を出さなければいいなと思って見ていたんですけど、それはなかった。結果的にヒットを打たれて1点は取られましたが、どういう目で見るか、まだ複雑ですね。野手の感覚が消えない」と本音も吐露。しかし、自己最速を152キロまで更新するなど潜在能力の高さも認めつつ「この先、投手で頑張っていくなら、本当に大事に大事に育てていってほしいです」と球団やチームに対しても思いを口にした。

 今後の課題については「きょうは28球ですか? で、明日がどういう感じなのか、というのもね。1軍のリリーフでベンチに入っているとなると、こういう展開になった時に、あまり考えたくはないが、序盤に失点するようなことがあれば(連投はある)」と、投手として連投できるかどうかは重要な指標と話した。また、プロでも野手から投手への転向例は少ないことに「逆はありますがね。全く野手とは違う動き、練習です。全てのものを変えないといけないですから」と難しさを話し、その上で「一番はやっぱり、本人が納得してやるというのが大事。これで投手がダメなら、また野手に行くでは中途半端になってしまうので、やるなら徹底して一からやってほしいなと思いますね」とエールを送っていた。

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