亀山つとむ氏 阪神捕手に明暗 経験生かした決勝打の梅野 試合もつれさせる捕球ミスの坂本

[ 2022年6月25日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神6ー4中日 ( 2022年6月24日    甲子園 )

亀山つとむ氏
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 【亀山つとむ 視点】打撃はまだ本調子ではない。でも、阪神・梅野がこれまでの経験と捕手目線を生かして、決勝打につなげた。3番手・清水はフォークが切れていた。空振りを取りにきた初球にバットがしっかり止まった。これが勝負の分かれ目になった。

 2ボールから今度はストライクを取りにきたフォークを捉え、左前に2点適時打。ひと振りで勝負に行ける状況を、梅野が自分で作った。青柳の登板試合で勝ち切れた意味は大きい。

 プロ初勝利の湯浅も素晴らしいフィールディングを発揮した。同点とされ、なおも1死二塁での登板で、溝脇の投ゴロを横っ跳びで捕球し、振り向きざまに三塁送球。そのまま三塁カバーにも入った。お立ち台では「想定内」と語っていたが、藤川球児を思い出させるような動きだった。このプレーで中日に傾きかけた流れを止めてみせた。

 ただ、もつれた試合には反省すべき点もある。青柳の勝利投手が消えた8回の守りも、そのひとつ。1死二、三塁で阪神は2点目だけは絶対阻止しなければならない場面。だが、代打・三ツ俣の中前打で二塁走者・石岡の生還を許した。タイミングはアウトなのに、ベースの後ろで捕球した坂本はタッチもできなかった。今後に向けても甘いプレーだけは禁物。相手は必ずそこを突いてくる。(スポニチ本紙評論家)

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