広島・大瀬良 復活の無四球完封6勝「攻めの気持ち忘れず」 ハマキラー健在!DeNA戦7連勝

[ 2022年6月25日 04:45 ]

セ・リーグ   広島7ー0DeNA ( 2022年6月24日    横浜 )

<D・広>完封勝利した広島・大瀬良は佐々岡監督(右)に迎えられる(撮影・会津 智海)
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 広島の大瀬良大地投手(31)が快投で待望の復活を遂げた。24日のDeNA戦(横浜)で9回を投げ切り、今季2度目の鮮やかな無四球完封勝利。疲労が懸念される中継ぎ陣を休ませ、5月20日の中日戦以来35日ぶりの6勝目だ。打っては坂倉将吾捕手(24)が難敵・今永攻略の口火を切り、3安打3打点の活躍。チームは1分けを挟んで連勝を3に伸ばした。

 最後の打者・牧の飛球が菊池涼のグラブに収まると、大瀬良は満面の笑みの中に安堵(あんど)感をにじませた。好テンポの快投を雄弁に物語る球数106球。苦悩し、苦労した分、35日ぶりに味わった6勝目の美酒は格別だった。

 「ふがいない投球が続いていたので、いろんな思いがあった。今日は中継ぎ陣も野手も大変な試合。何とかチームのためにという思いを持って投げ、結果を出せて良かった」

 ノーヒッター今永とのエース対決。付け入る隙を与えなかった。2回2死一、二塁で森を外角へのカットボールで見逃し三振に仕留めると、4回1死二塁では宮崎を内角高め直球で見逃し三振、続く楠本も外角のカットボールで一ゴロに斬った。ピンチはその2度。三塁すら踏まさなかった。

 「ボールが先行する場面はあったけど、攻めの気持ちを忘れずに投げようと思った。その気持ちが結果(無四球)に出てくれた」

 直球が走り、落差のあるフォークを多投した。4月29日の中日戦以来の無四球完封。シーズン2度の無四球完封は、広島では01年に黒田博樹がマークして以来21年ぶり。DeNA戦は今季4戦3勝で21年4月から7連勝と抜群の相性を誇る。

 5月27日のソフトバンク戦から3連敗。不振で6月5日に出場選手登録を抹消された。選手会長でエース。責任感は強い。ふがいなさと悔しさを感じながら、懸命に心技体を鍛え抜いてきた。復帰後の前回17日のヤクルト戦も4回4失点。その間に掛けられた励ましの声が右腕を突き動かした。

 「野手や裏方さん、スタッフ。前回の神宮でも覚悟したヤジは聞こえず“次、頑張れ”と。今日はその思いに応えられたかな…と」

 チームは2試合連続で延長戦を戦い抜き、早朝の新幹線で横浜へ移動。疲労の色がにじむ攻撃陣のリズムを快投でつくり、中継ぎ陣の手を煩わせることなく1人で投げ抜いた。右腕の真骨頂。試練を乗り越え、エースは再び先頭に立ってチームの逆襲劇をけん引する。(江尾 卓也)

 《黒田以来21年ぶり快投》大瀬良(広)が4月29日中日戦以来の無四球完封で6勝目。シーズン2度の無四球完封は、球団では01年に黒田博樹が6月9日ヤクルト戦と9月11日中日戦でマークして以来21年ぶり。また、DeNA戦は今季4戦3勝で21年4月から7連勝となった。

 ▼広島・佐々岡監督(無四球完封で6勝目を挙げた大瀬良について)真っすぐに強さがあったし、変化球の切れも良かった。2試合連続で延長戦を戦い、(24日は)移動ゲーム。リリーフ陣が結構投げていた中で、大地も感じるものがあったと思う。一人で投げ抜いてくれたのは、さすがエース。

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