ヤクルト・中村 初の2発!初回に菅野撃ちで今季最多19安打16得点の口火 最短29日マジック点灯

[ 2022年6月25日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト16ー6巨人 ( 2022年6月24日    神宮 )

<ヤ・巨>3回、2打席連発の中村は高橋(右)らナインとドヤ顔でグータッチ(撮影・村上 大輔)
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 ヤクルトは24日、巨人に16―6で大勝して3連勝を飾った。中村悠平捕手(32)が自身初の1試合2本塁打し、出場2試合連続で5打点の活躍。村上宗隆内野手(22)も本塁打リーグトップをいく24、25号の2ラン2発など打線が爆発し、2試合連続2桁となる今季最多16得点を挙げた。2位の巨人は11ゲーム差と離され、25日も敗れると日付では球団最速で自力優勝の可能性が消滅する。

 ドヤ顔を必死にこらえ、中村は平静を装った。クールな表情でゆっくりとダイヤモンドを一周する。「人生初」の1試合2本塁打。「気持ちよかったけど、ドヤッていいのか、どうリアクションしていいか分からなくて」とベンチに戻ってようやく笑みを浮かべた。

 1―0の初回2死一、二塁。菅野の初球スライダーを運んだ。追い風に乗ってバックスクリーン左へ1号3ラン。巨人のエースとは、試合前まで通算69打数12安打の打率・174。「結果にこだわりすぎず、自分のスイングをしよう」と打点すら挙げたことのなかった右腕から初アーチ。3回2死一塁からは再びスライダーを左中間席へ2号2ラン。プロ14年目で初の2打席連発で天敵を沈めた。

 下半身の張りで開幕前に離脱。ふがいなさが募ったが、4月に小学生になった長男・鈴太郎(りんたろう)君の成長を間近で見られた。そんな愛息がある日、ドヤ顔を浮かべる出来事があった。

 学校で担任の先生に「よくできたから、鈴太郎君が今日のMVPだね」と褒められた。しかし愛息は昨年の日本シリーズでMVPを獲得した父親の話だと勘違い。「帰ってきて奥さんに“パパ、MVPって言われた”と。覚えてくれていたんだな」。この日は5回に右中間二塁打、6回に中前打も放ち、「サイクル超え」となる自身最多4安打で、出場2試合連続の5打点。守っても本調子でなかった高橋を好リードして、攻守に文句なしのMVPの活躍だっだ。

 今季から古田敦也氏がつけた27番を背負い、2試合連続の2桁得点となる今季最多19安打16得点にけん引した。早ければ29日にもリーグ連覇へのマジックが点灯する。現役時代に古田氏とバッテリーを組んだ高津監督は「我々の知っている27番はもっと高いレベルで野球をしていた。でも中村もしっかり攻守で頑張っている」と成長を認める。「僕は僕なりに頑張っていきます」と中村。強いヤクルトには、常に頼りになる27番がいる。(青森 正宣)

 ≪巨人戦2打席連発はヤクルト捕手では初≫ヤクルトの16得点以上は昨年9月26日の中日戦(16―0)以来で巨人戦では
 年月日  スコア  安打
52・6・18 ○17―3   18
91・6・25 ○16―5   20
03・6・11 ○19―11   18
 に次ぎ19年ぶり4度目。19安打以上は17年5月7日DeNA戦の19安打以来で、巨人戦に限ると05年6月29日の21安打を最多に9度目だ。中村は4安打し1、2打席目にプロ初のマルチ弾。ヤクルト捕手の巨人戦マルチ本塁打は古田敦也3度、八重樫幸雄、福川将和各1度に次ぎ4人目だが、2打席連発は中村が初だ。なお、ヤクルトの最短マジック点灯日は29日。

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